この肘の痛みはテニス肘かも?と思ったときまず知っておくべきこと
「手を使うと肘の外側が痛くてもしかしてこれって腱鞘炎?」
「病院でテニス肘って診断されたんだけど・・」
と思われている方は、手や肘を使わないわけにもいかないのでこの疾患に対処するのはなかなか難しいです。
特にスポーツをされていないで 『腕や手を使うと肘の外側が痛い』 場合は、まずはテニス肘と思ってもよいでしょう。
「自分はテニスをしているわけじゃないし、そんなすじを傷めるようなことはしていない」
「もしこの腱鞘炎が仕事でなったとしたら、仕事を続けてたら治らないの?」
など、不安に思われこともたくさんあると思います。
実際、長引きやすい 『肘の外側の痛み』 への正しい対処方法は、あせらずじっくりするべきことをするという正攻法をしていくことが大切ですが
- 不安なままで身動きがとれず何もしない
- 適当にしている中で間違った対処をする
ようなことがあれば、なかなか治らなくなる(慢性化の)原因になることもあります。
そこで、今回は 『肘の外側の痛みの解消にむけて対処するときにまず知っておいてほしい大切なこと』 を紹介していきたいと思います。
『テニス肘(上腕骨外側上顆炎)』の原因・症状などを詳しく知りたい方はこちらをお読みください。
「肘の外側が痛い!なかなか治らないテニス肘の原因やセルフ診断・治療法は」
テニスをしていないのにテニス肘?
手や肘を使うときの筋肉が肘の外側に集まっていて、そこに度重なる負担がかかることで『炎症』が起こっていると考えられます。
疾患名としては 『上腕骨外側上顆炎:じょうわんこつがいそくじょうかえん』 と言いますが、テニスでラケットにボールが当たる衝撃で傷める人が多いところから別名 『テニス肘:tennis elbow』 などと呼ばれます。
ただ、最近では
- 仕事でパソコンや事務作業
- 私生活では、携帯スマホやゲーム機
など、手や腕だけを酷使するような環境になりやすいところから
「特になにもしていないのに手を使うと肘の外側が痛くなってきて・・」
というような思い当たる原因がないのに痛みが出てくるような方が非常に増えています。
普段の何気ない動作なので自覚は少ないと思いますが、手や指を酷使するとそれを支えながら動かす筋肉がついている肘にはすごい負担がかかっています。
そこに原因があると思ってまず間違いありません。
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仕事や家事・スポーツを休まないといけない?
このような日常生活の中に原因が潜んでいる疾患の場合 『症状が長引く、なかなか治らない』 という慢性化に陥りやすくなります。
スパッと仕事や家事・スポーツなどを休めるのが理想的ですが、現実的にはなかなかそうはいきません。
そうなると、傷めている肘を使ってさらに負担をかけながら治していくことになりますので車で言えば
『ブレーキを踏みながらアクセルを踏んで前に進む』
ようなものなので、なかなかうまく前に進んでくれません。
生活がまったくできないくらい痛い!というところまで重症でなければしっかり工夫していくことで治していけます。
ほっといて自然に治ってくれないの?
「そのままほっておいたらなんとなく良くなってそのまま治ってくれないかな・・」
と思われるかもしれません。
身体は常に自分をなんとか治そうと『自然治癒力』を発揮していますので軽症であれば、ほっとくことでも良くなることも期待できます。
しかし、多くの方はただほっとくだけでは
- ダラダラと長引いてなかなか治らない(慢性化)
- 痛みが引いては出て、また少し良くなっては出ての繰り返し(再発)
に苦しめられるリスクが高いです。
自分のできるところから負担を減らす工夫をするだけでも有効なので、小さなことから始めてみましょう!
病院に行く必要はある?病院はどんなことをしてくれるの?
ほとんどの場合には、病院に行く必要はありません。
病院に行くことを考えられた方がよいのは
- きちんとした診断をしてほしい
この肘の痛みが何なのかきちんと知ってから対応を決めたいと思われる方 - 注射や痛み止めの処方を受けたい
麻酔やステロイドの注射で症状は大きく改善できます。また、湿布や痛み止めなどの処方を希望される方
だと思います。
ステロイドは、『炎症』を抑えてくれますが、かなり筋肉や腱に負担をかける副作用ももっていますので、医師も簡単には打ってくれません。
かならず言えばしてくれるわけではなく、症状の強さや副作用の兼ね合いで判断されるということを知っておかれるとよいでしょう。
これらのこと以外を期待していった方は
「病院にわざわざ行ったのに湿布だされただけでなにもしてくれなかった・・」
と不満をこぼすことになってしまいます。
そうならないように、自分の期待していることと病院がしてくれることが一致するのか検討してから受診されると良いでしょう。
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病院以外での治療には何がありますか?
病院でのリハビリなどで治療をしてくれるところもあるかもしれませんが、西洋医学の基本的なスタンスは
- 炎症が治まるように負担をかけないでおとなしくしておく
- 炎症が強いならステロイドで一気に抑えこんでしまう
なので、患者さん側からすれば特に何もしてくれないって不満に思われることが多いです。
それでも積極的な治療を望まれる場合には、代替医療と言われる
- 治療院
電気治療や超音波治療等の物理療法などをしてくれるところが多いです。 - 鍼灸院
鍼灸治療で筋肉のバランスを改善してくれることで症状が楽になることが期待できます。 - 整体院
身体の全身バランスをとって肘への負担を改善するようなアプローチをしてくれます。
などに行かれると何かしらの治療を行ってはくれるでしょう。
湿布や痛み止め・サポータ―、自分でできることは何がありますか?
『テニス肘』をよくするためにしなくてはいけないことは
- 肘にかかる負担をとにかく減らすこと
- 起こっている炎症を治めること
が大切になってきます。
そこで、ご自分でできることとしては
- 肘の負担を減らす
サポーター、テーピング、生活習慣改善など
- 炎症を治める
アイシング、湿布、痛み止め、各種治療
などがあり、これらは痛みや炎症の程度にあわせてうまく使っていけばいいでしょう。
ただし、アイシング・湿布・テーピングなどはあくまでもサポートのため、それだけをずっと続けるのではなく、生活習慣の見直しなどは取り入れていただければと思います。
なかなか治らないと思って悩まれている方へ
肘の外側のこの痛みはすごく長引きやすくて不便なものです。
注射でスパッと楽になるケースもありますが、生活習慣の見直しなどをきちんとしておかないと再発することが多い厄介なところがあります。
「湿布をずっと貼ってるんだけどなかなか治らなくて・・」
などと自分でできることはしてみてるけど期待するほどの効果が出ていないという方は、 『何か新しい肘にやさしいことを加える』 というこの原点に還っていただければと思います。
辛いときには、気持ちがふさがって何もしたくなくなるのは私も経験からすごくわかります。
ただ、その中でも何かひとつ変えてみる、ケアになることをひとつ増やす、この当たり前のことが後々の結果に結びつくのも事実です。
腰が重たくなってらっしゃるかもしれませんが、以下におすすめの体操を紹介しておきますので参考にしていただければと思います。
「手の腱鞘炎は手だけストレッチではダメ!予防改善する体操とは」
おわりに
今回のような肘の痛みを持たれている方の多くは、
- 肩首のこり
- 背中のこり
などが一緒に起こっている方です。
これら肘以外のところの緊張が肘への負担を増していることは確かです。
『テニス肘』においては、病院や治療院でできることよりご自身が対処することの方が何倍も効果的なことがたくさんで治療家任せではうまく改善されません。
今回の記事で少しでも『肘の外側の痛み』についてもたれている不安が解消されて、じっくり病態と向き合っていただける一助になっていれば幸いです。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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