胃が痛くて薬を飲んでも改善しない時自分でできるケア方法
「なんか最近胃の調子が悪い」
ちょっとした食べ過ぎやストレスで胃のあたりの調子を崩しやすい方の多くは、病院に行くと『逆流性食道炎』や『胃炎』など炎症が起こっていると診断されることが多いです。
慢性的に胃の調子が優れない方は、薬を飲むだけでうまく胃の調子がとれないこともあります。
そこで、胃がすっきりしないのを薬以外に自分ができることでなんとかしたいと思われる方に
『できているようでできていない、意外と思われるけど大切な対処方法』
をいくつか紹介したいと思います。
1.猫背による内臓の圧迫を解消する
内臓である胃の調子が悪いときは、内臓の機能自体の問題と考えてしまって薬に頼りがちですが、猫背の影響が大きいことをご存知でしょうか?
胃の働きは自律神経によってコントロールされています。
自律神経は背骨のそばをホースのように通ってきますが、猫背で背中が丸くなるとホースが曲がってしまいます。
そうすると、自律神経のバランスを乱されることで胃の調子が悪くなってしまうことがあります。
また、正しい姿勢と猫背をくらべてみると
- 背中側→スペースが広がってくる
- お腹側→スペースが詰まってくる
ようになり前側にある内臓は押しつぶされるようなストレスにさらされます。
猫背による悪影響があるとチェックするには
- 見た目が猫背
見た目に関してはある程度自覚はあると思います
- 肩こり・背中のはりがある
これらの症状がある方の多くは猫背で、胃の調子を崩しやすい人も多くなります。 - おなかの肋骨の下を触ると硬い
肋骨をつかむように指をつっこもうとしてみて、できるか張ってて指が入らないかみてみましょう。
などがあります。
逆流性食道炎などでは姿勢不良が要因のひとつとも言われていますし、いくら胃薬を飲んでも神経や物理的な問題があればよくなりません。
猫背を解消するためにおすすめの体操をひとつ紹介しておきます。
椅子アッパーバックエクステンション
- まず背もたれ付きの椅子を用意し椅子に腰かけます。
- 背もたれの縁に背中をあてて、できれば両足を少し床から浮かせておきます。
難しい場合には、片足だけ上げるか、つま先立ちになるだけでも構いません。 - 両手はバンザイか頭の後ろで組んで顎は軽く引いて身体を反らせていきます。
- 呼吸は止まらないように注意して、15~20秒程度保ちます。
目標回数 3~5回 3セット
これだけでもしっかりやればそれだけでお腹がすっきりしてきますが、他にももっとできそうな方はこちらをお読みください
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2.寝方の向きを考え直してみる
寝るときには自然に自分が楽な方を選んでいるかいつも決まっている向きで寝ているかもしれません。
寝る向きを変えるだけでも症状が楽になることがよくあります。
そこで、寝るときの向きが本当に楽な向きなのか確認していただければと思います。
胃の悪い方に多いのは、左を上にした横向き寝が楽な方が多いですのでそれを試してみていただければと思います。
3.食事時間はゆっくりできていますか?
胃は食事で食べたものを容れる場所になりますので、食事が1番大切になります。
そこで、あれこれ食事内容や時間帯などを変えたりすることが大事と一般的に言われますが、あれもこれもしようとするとすぐに挫折してしまいます。
そこで、食事についてはまず
『ゆっくり時間を取ってしっかり噛んで食べる』
ことだけやってみましょう。
そこで、1回口に入れたら30回噛むとかいうのも気合のわりに長続きしませんので止めましょう。
そこで気を付けるポイントは2つです。
- いつもの回数+5回
多くの方は10回も噛んでいませんので、今噛んでいる回数を数えてそこから5回増やすところからはじめましょう。 - 続けて流し込まない
1度口にものを入れたら噛んでいる最中に次を入れないようにして、1度のみ込んでから次を口に運ぶようにしましょう。
たったこの2つを気を付けるだけならできそうな気がしませんか?
これでもやってみれば意外に食事をゆっくり楽しめますし、食事量が減って胃の負担が軽くなります。
当たり前のことかもしれませんけどあと気を付けておきたいこと
胃の調子を整えるときの意外かもしれませんけどじっくり考えてみてほしい大切なことを3つ紹介しています。
これらについて対策するだけでも今までの不快な胃がすっきりしてくることでしょう。
更に胃にやさしくいきたい方は、一般的によく言われていることを改善することも効果的です。
食事習慣の見直しは一気に全部しないでできるところから
忙しく過ごされている方には、1日の食事で朝は少なく、昼は急いで、夜はゆっくりがっつり食べてしまいがちです。
ここで問題なのは、昼に急いでかき込むように食べることと、夜の食事量が多いことです。
どの食事でも8分目を目標にして偏りがでないようにできるところから始めてみましょう。
食事内容はストレスのたまらない範囲で気を付ければいい
食事の内容を変えることも大切ですが、ここを変えようとするのは特にストレスが溜まりやすく変えにくいところです。
そのため、内容は最初からあれこれ変えようとせず、脂ものを控えるくらいからはじめましょう。
嗜好品は最後に手をつけるのがいい
食事以上に変えることが難しいのが、たばこ・酒・コーヒーなどの嗜好品ですが食事以上に控えられません。
ここを控えるのははじめから無理とあきらめ、無理な挑戦をして挫折によるストレスを味わうことは避けることが賢明です。
もっと他のことをいろいろ進めて最後にまだできそうなら取り組むくらいの優先順位にすることがいいでしょう。
ストレスについては考えることがそもそもストレス
ストレスが原因だと言われても、社会生活をしていて一定のストレスは受けるものですしそういうストレスは相手があって起こるものが多いです。
それをどうこうしようとするよりも、まずは自分の範囲で対応できるものから変えていくことが重要です。
自分のことだけがままならないのに、社会的なストレスをどうこうしようなんてできるわけありません。
そんなことを考える方が、不要なストレスを増やすことになりますのでストレスのことは思い切って忘れてしまいましょう。
おわりに
「胃の調子は悪いけど、病院に行ってもたいしたことはなさそうな診断でひとまずは安心して薬を飲んでいる」
または、
「病院に行くほどでもなさそうだから市販の胃腸薬を飲んで様子見ている」
という方はたくさんいらっしゃいます。
肩こりとか腰痛とかなら治療や体操などいろいろできそうに思えるけど、今回は内臓(胃)のことだから薬しかないかな・・と思われる方が多いと思います。
そんな思い込みは一度リセットしていただいて、たいした病態でないならばこそ薬ではなく自分で胃の調子を整えていくことが大切です。
胃がしっかり働けるようにしておかないと、今は薬でなんとかなったとしてもいつか悪い病気を招くことになるかもしれません。
自分でできることはすればするほど、胃の調子だけでなく他の身体の調子も整えてくれる効果があり健康づくりには是非取り組んでいただければと思います。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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