「首が回らない」ときの姿勢に要注意!放っておくと寝違いの原因にも
「あれ??首がまわりにくい・・」
普段は何気なく首を動かしていますが、 まわせなくなって初めて首の動きに頼って生活していたことがよくわかります。
『痛み』でまったくまわせない方はダメですが、動かしにくいという方であれば首をいろいろ動かしてどのくらい問題になっているかチェックしてみましょう。
『首がまわらない、まわりにくい』ことになってしまった原因を知っていただくことで、首まわりの問題を解決する確かな手掛かりが見つかると考えております。
ご自分の首が現在どういう状況にあるのか知っていきましょう!
もし、まずは首がまわるようにするためのアプローチをしたいと思われた方はこちらをお読みください
「頭が前に出る悪い姿勢を根本から正しく直すには顎を引いてはダメ!」
首の動きがどれくらい悪くなっているのか知ってみよう
まずは順番に首をあちこちに動かしてどのくらいの範囲動かせるのか調べてみましょう!
まずは、上を向いてみます。
通常は真上の天井をみるくらいまでは反らせられるものですが、首・肩まわりの状態が良くない方は、
「首の後ろが痛くて上がりきらない」
「後頭部が詰まった感じがして、顔を戻した時にクラッとする(目がチカチカする)」
などの違和感や真上まで向けないことに気付かれたと思います。では、次に下を向いてみましょう!
あごが鎖骨のあたりの身体までくっつくくらい下向くことができますが、
「ストレッチしたみたいに首肩の筋肉がすごい突っ張る」
ことで下に向ききれない方もいらっしゃいます。次は横に首を傾けてみましょう! 耳と肩がかなり近づいてきます。
柔らかい人は、耳と肩がくっつくでしょうし、普通でも肩を軽くすくめればお互いがくっつくようになるでしょう!
「いくら肩をすくめても耳と肩がくっつかない・・・」
という方は動きが小さくなっていると考えられます。最後に後ろを振り返るように首を捻じってみましょう!
正面から見て向いた側の目(正面から見て奥の目)が鼻に隠れてほとんど見えないくらいまで回せていますか?
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自分でチェックする場合には、
- 鏡の前に立ちます
- カメラ(スマホをのカメラ)を回す側と反対の手で持ってあご下当たりで構えます。
- 首をしっかり回してから鏡越しに写真を撮ります
このように撮った画像をチェックします。
4方向に首を実際まわしてみられて、意外と気づかなかった自分の首の動きを発見できたのではないかと思います。
首の動きは他の肩や腰などに比べてきちんとみることがありませんので、なんとなく 『首がまわらない』
とは気づいても、きちんとその程度を把握している方は少ないと思います。
では、今回の『首がまわらない』ことについて
- 突然起こる『寝違い』(急性)
- 長年の不良姿勢や負担からくる筋肉のハリ(慢性)
の2つの起こり方にわけてそれぞれをみていきましょう!
首がまわらないにもいろいろある
「ソファで寝ていて朝起きたら首がまわせなくなってしまった・・・」
という 『寝違え』であれば、予兆がなくある朝起きたら 突然首が動かせないような症状の出方 をになって、痛みでまったく首を動かせないくらい症状も強く出やすいです。
寝違いでは、首まわりに『炎症』が起こっているため、しばらくは首を動かさないほうがよいです。
それは
- 炎症のある場所は無理に動かすとものすごく痛い
- 急激な症状は特に何もしなくても2~3日の安静で自然に治まる
- 下手に動かして悪化させると、症状が長引く危険がある
ためです。
対応の原則は、 『2~3日の首まわりの安静』 ですが、少しでも早く症状を治めたい方は、首まわり以外からアプローチすることは可能です。
「具体的にどうすればいいかやり方を知りたい!」
という方は、こちらをお読みください。
「寝違えの安全な治し方のコツは、腕・肩・肩甲骨をうまく使うことにあり」
気づかぬうちに忍び寄る肩・首こりの原因とは!?
次に、なかなか気づきにくくていつの間にかひどくなって自覚しはじめるものを紹介します。
寝違いになる方も、もともとの素因としてお持ちの方が非常に多いです。
「車で車庫入れをするときに後方を目視しにくくなった」
「人に呼ばれて後ろに振り返るのがなんか億劫だ」
など、ちょっとした違和感から起こりますがじっくり注目することがありませんので、その症状が表面化することはなかなかなくてひどくなってから
「首をほぐそうとまわしてみたら全然まわらなかった」
「首をまわすとボキボキ言って、スムースにまわらない」
というような凝り固まった首の状態を感じられている方が多いです。
これら、
- 『寝違い』のような急激な症状の出るもの
- 首が凝り固まっていくような慢性でジワジワ悪化していくもの
は、症状の出方が違うので別物と思われるかもしれませんが、起こる根本原因は実は一緒で 『頭部前方位姿勢』 という状態になっていることをご存知でしょうか?
これがあるとどちらの問題も起こしてしまいます。
きちんと知って首の問題を根本から解消する手がかりを探っていきましょう!
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首がまわらないのは根本原因は頭が前に出てしまっている?
みなさんの普段の生活を思い起こしていただくと、
- 勉強机に向かって勉強をしている
- パソコン作業をしている
- スマホ(携帯電話)を使用している
ことなどが増えていませんか?
「スマホや事務仕事のとき画面に気をとられて姿勢が悪くなってしまう」
とうつむき姿勢が気になる方は多いです。
そこで、試していただきたい動きがありまして
- 顔を前に突き出す
- 頭を後方に引く
の動きをやってみると、明らかに顔を前に出す方が
- パッとすることができて
- 動く範囲も広い
とわかります。
それもあって、何か自分の注意を引くものが前(特に斜め下の手元)にあったとき、無意識に顔を前に突き出してしまうのです。
『顔を突き出す姿勢』をずっと続けていることで、その姿勢で固まってしまいます。
これを、 『頭部前方位姿勢(FHP:forward head posture)』 と呼び、こうなると
- 首まわりの筋肉の緊張が増加
- 首の関節の動く角度が減る(可動域制限)
が起こって首がまわらなくなってしまっているのです。
顔が前にでるだけで筋肉はカチカチに硬くなる!?
顔を前に突き出す 『頭部前方位姿勢』がどれだけ首に負担をかけるかみなさんに体感していただきたいと思います。
最初に首を上下・左右・捻じれ方向に動かしたことを思い出してください。
そして、いまから先ほどの動きをわざと顔を前に突き出した状態で行ってみましょう!
- 天井を仰ぎ見たり、へそを覗き込むようにして
- 左右に首をかしげます。
- 後方を振り返るように動かします
いかがでしょうか?
下に向くこと以外は、動かせる範囲が狭くなったことを実感していただけたと思います。
- 「首がまわりにくいんです」
- 「寝違いまではいかないけど、首を動かしたら痛いんです」
という方も、下は比較的向けるんですけど、他の方向がだめで特に上なんてちっとも向けない方が多くて『頭部前方位姿勢(FHP)』のときと状況が一致します。
顔を突き出すと頭がそのまま下にこぼれ落ちないよう後ろから筋肉が引っ張り上げてずっと負担を受けているのを想像していただけると思います。
その強い緊張がかかれば頑固な『首こり・肩こり』はセットで起こってきます。
ストレッチは根本的解決にならない!?
首まわりの筋肉が緊張してコリコリに硬くなって首の動きが悪くなるときどういう対応が勧められるかと言えば『ストレッチ』です。
「首まわりの筋肉の柔軟性を養うためにストレッチしましょう!」と言って
- 首の後ろの筋肉を伸ばすストレッチ
- 首の横の筋肉を伸ばすストレッチ
などが主に指導されます。
ストレッチは、筋肉の伸びが感じやすくてその場のすっきり感と柔軟性の改善があるので勧められますが、 『頭部前方位姿勢』が関わっている場合にはすぐに元の硬さに戻ってしまってその場しのぎになってしまいます。
根本的に首がまわらないのを解消するには 『頭部前方位姿勢(FHP)』を改善させる取り組みをしなければいけないことがおわかりいただけたと思います。
おわりに
今回、『首がまわらない』とお困りの方に
『なぜ首がまわらないようになってしまうようなことになってしまったのか?』
その原因である
『頭部前方位姿勢(FHP:forward head posture)』
について紹介させていただきました。
実際に頭が前に出る姿勢を改善させるための体操を知りたいと思われた方は
「頭が前に出る悪い姿勢を根本から正しく直すには顎を引いてはダメ!」
をお読みください。
顔がただ前に出ていることがご自分の首・肩まわりにものすごい負担をかけてしまっていることがわかっていただけ、改善していっていただければと今までに得られなかった効果が得られますので是非これを機に取り組んでいただければと思います。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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