肩のインナーマッスルを時期や目的にあわせて実践的に鍛えよう!
「肩のインナーマッスルを鍛えたい!」
「肩のリハビリで腱板トレーニングを始めたい」
という方と思われている方にとって最近は定番となりつつある『チューブトレーニング』 が頭に浮かんでおられると思います。
効果的なのでされているのは確かですが、いつでもだれでも同じようにするのはいけません。
その方の目的によって
- いつから始めるのか?
- どんな方法で鍛えるのが適切なのか?
は違ってきますのでそれに合わせる方がより安全で効果が高まります。
そこで、今の自分にあったトレーニングの『開始時期』や『トレーニング内容』を確認しておくことをおすすめします。
『インナーマッスルトレーニング』についてはこちらをお読みください
「肩のインナーマッスルとは?肩痛やスポーツ能力に関係する筋肉です」
「肩のインナーマッスルの効果をしっかり出せるセラバンドでの鍛え方!」
リハビリなのか予防やパフォーマンスアップなのか
インナーマッスルトレーニングは、今の肩がどのような状態なのかによって始める時期が変わってきます。
今の肩が
- まったく傷めていない
スポーツなどでの競技能力向上を目標にしていたり、ケガをしないように鍛えたいと思っている場合 - 傷めている、もしくは治っていくところ
肩のケガがあって、治療の一環としている場合
の2つにわけて考えてみることが必要です。
肩を傷めていない場合はいつでも始められます
肩を傷めていない場合は、肩を問題なく動かせますので時期は気にしないで行っていただけます。
トレーニング順序としては、
- 『アウターマッスル』(肩の表面にある一般的な筋肉)を鍛えるトレーニングを先にしましょう!
- 『インナーマッスル』はその後にじっくり鍛えていきます。
がおすすめです。
一般的なトレーニングした後にするのがおすすめですが、疲れが出ている中行うことになります。
そこで集中力がなくなって、フォームの崩れたり意識ができなかったりして効果が下がることだけ気をつけなくてはいけません。
傷めた肩は治りかけでもデリケート
肩を傷めている場合は、特に始める『時期』に注意を払う必要があります。
一般的には、とりあえずやってみて『痛み』が我慢できる範囲までを限界とするという 『患者の主観にしか目安がない』 設定です。
この方法は、
- 痛みに強い人・弱い人
- やる気のある人・ない人
などその人の個性に左右されます。
このどちらがいいわけではなく、それぞれに起こりやすい問題がありますので注意しておきたいところです
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やる気まんまんでやり過ぎてはいけない
痛みに我慢強くやる気のある人は、炎症が強いときでも『痛み』を我慢してしまう傾向があります。
少しやり過ぎただけで痛みや運動制限が悪化してしまうハイリスクな状態の肩なので慎重におこなっていくことが必要になります。
痛がりは結果がついてこなくて困ってしまう
逆に、痛みに弱く嫌々やっている人は、いつまでも 「痛い!痛い!」 と言ってすぐに止めてしまうことで肩を大事にし過ぎてリハビリの進みが遅れてしまうことがあります。
早く治さないといけない理由がなければ安全でいいかもしれませんが、ひどい場合には
「いくらやってもよくならないからもう最近はリハビリしていない」
というように投げ出してしまう人もいます。そうならないように注意しましょう。
いつから始めるべきか、トレーニング開始の判断基準
肩を傷めている人の大きな問題は、
- 痛み
強ければ寝てても「ジンジン」痛んで起きてしまうようになって、睡眠不足と痛みのダブルパンチに苦しめられます
- 運動制限
「髪の毛がセットできない、洗えない」
「高い棚にあるものを取れない」
「ブラジャーのホックをとめられない」
など、日常生活や職種によっては仕事にも支障をきたすことがあって非常に厄介です
身体からの信号を正しくキャッチしてリハビリ開始
この2つを少しでも早く取り除くためにもトレーニングを始めたいですが、いつ導入するのがいいのか?が難しいところです。
その最終的な答えは、
『痛み』『運動制限』による日常生活への支障がなくなったとき
です。
誤解されている方がいらっしゃるかもしれませんが、インナーマッスルトレーニングは痛みや運動制限を改善するのにさほど効果が期待できません。
あくまでも筋肉を鍛えて動きを安定させたり、再発をしないようにしたりするのが主な目的です。
そのため、あわてて『インナーマッスルトレーニング』を導入する必要はありません。
その理由としては、インナーマッスルトレーニングは
- しなくても痛や運動制限は解消していくことができます
- 痛み・運動制限があるときにすると悪化するリスクがある
- 『痛み』『運動制限』が強いと正しいトレーニングができない
ことが挙げられます。
『インナーマッスルトレーニング』は、
- 動きに派手さがない非常に地味なトレーニング
- 筋肉の意識がしづらいトレーニング
- 効果が目に見えてわかりにくいトレーニング
で、実際にはスポーツや仕事の復帰などのはっきりした目的がある人以外では、指導した大半の人は一定期間で止めてしまってます。
『インナーマッスルトレーニング』は、やらないと症状が改善されないわけものではありません。
乗り越えなくてはいけない絶対の壁ではありません。
少しのアレンジで効果が出るようできるその方法は
こんな感じでおこなう『インナーマッスルトレーニング』の方法は、一般的に指導されています。
詳しくはこちらをお読みください
「肩のインナーマッスルの効果をしっかり出せるセラバンドでの鍛え方!」
ここからは、そこから少しアレンジを加えることでより効果のあるトレーニングにしていければと考えます。
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改善する点その1:フォームを安定させる
このフォームでおこなうメリットは、
『肩関節の捻じれ動作をしっかり作ることができる』
ということです。
動かし慣れていない初心者の方には、目的としている筋肉を使いやすくなるのはいいことですね。
しかし、問題点もあって
『目的の肩関節より遠いところに負荷をかけている』
ことです。
バンドを手で持っているため、肩の動きをするときに 手くびが動いたり、肘の曲がりが変わったりしてしまうのをじっとこらえながらするのは 結構骨が折れるものです。
それを防ぐために、バンドかける位置を変更しておこなう行う方法を紹介します。
- アブダクション
バンドを腕の肩に近いところにひっかけ端を反対の腕で持ちます。
これがスタートポジションです。
ここからは、腕を横・斜め30°前方向に挙げます。
これで、手首の力でバンドを引っ張ったり、肘の曲がりが変わったりすることを防ぎます。
- ローテーション
バンドを輪にしてドアノブなどに引っ掛け、腕につなぎます。
そこから、通常のトレーニングと同じように引っ張ります。
逆をするときは向きを変えて
こうすることで、手首の力でバンドを引っ張ってしまうことはなくなります。
改善する点その2、実際に使える筋肉に鍛え上げる
一般的な『インナーマッスルトレーニング』の方法は、鍛えたい筋肉を動かしやすいというメリットはありますが
「実際そんな動きしないけど・・」
という現実味のない特殊な動きをします。
実際の日常生活や仕事・スポーツでする動作とあまりにもかけ離れた動きで鍛えていては高い効果は得られません。少しでもその必要とされる動作にトレーニング動作も近づけることが大切です。
その問題を解消するために 『バンド』の扱いに慣れてきたらいろいろな角度でのトレーニングをはじめましょう。
こんなかたちから
こうやったり
ここから
こうやったり、これは、野球やテニスなどのスポーツ動作に近づく動きになってくるのがわかりますね。
このような自分の生活やスポーツなどで必要な動作に応じた角度でおこなうことが大切です。
おわりに
今回は、『インナーマッスルトレーニング』の時期や実践的に使える効果を出せる方法についてご紹介してきました。
リハビリ目的の方に多いのは、早く治って生活の不便を減らしたいという思いから早くに始められることですが、生活の不便を減らす目的ならこのトレーニングをしなくても達成できます。
そのため、あわてて始める必要はないことを知っていただき冷静に時期をみていただければと思います。
また、基本のトレーニングをできるようになった方は、自分の生活やスポーツ動作の動きに近づけた方法で鍛えていくアレンジをすることで、より効果を高めることができますので今回の内容を参考に取り組んでみてくださればと思います。
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