膝のお皿が外れそうな違和感やずれる感覚がする『膝蓋骨不安定症』とは!

 膝蓋骨不安定症アイキャッチ「膝のお皿がグラグラして外れてしまいそうな違和感がある」

というような方がいらっしゃいます。

膝の曲げ伸ばしをスムースにするために 『膝のお皿(膝蓋骨)』 は、上下左右にある程度動くことができるようになっています。

通常は一定の動きでおさまるようにまわりの組織がサポートしていますが、何かしら起こったことで動きが出過ぎてしまってしまうことがあります。

それによって、膝のお皿まわりに

  • 痛みが出る
  • グラグラ動く(不安定感)
  • こぼれ落ちそう、ぬけそう(脱臼感)

がな症状が起こります。

ケガなどで『ぬける(膝蓋骨脱臼)』場合は、下の図のように、

  • 靭帯が切れたり
  • 骨・軟骨の損傷も起こっている

場合もあり病院で精査の後、治療法を選ぶことになります。

不安定症2

今回は、完全にぬけていない『ぬけそうになる(膝蓋骨亜脱臼)』状態の『膝蓋骨不安定症』について紹介していきます。

ぬけそうな症状だけの場合、手術をいきなりせず病態にあわせて『保存療法』をしていきます。

今回は、『膝蓋骨不安定症』をしっかり知っていただくために症状などの病態から自分で不安定症かどうかチェックする方法などを紹介していきます。

膝蓋骨不安定症に対する治療やセルフケアについて知りたい方はこちらをお読みください。

膝のお皿がズレそうなときにはテーピングや運動療法などの治療を

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膝蓋骨不安定症のいろいろな原因

「膝の皿(膝蓋骨)にずっと違和感があって気持ち悪い」

日ごろから膝のお皿まわりに気持ち悪さ(違和感)を持っている方がいらっしゃって

「走って階段を下っているときに膝に激痛が走って腫れたことがある」

のような普段の生活の動作でも強い『痛みや『腫れ』が出たり 

「走っていて人とぶつかってこけてからから膝が痛い」

という、ケガをきっかけに『痛みや違和感』が出てしまうこともあります。

このように膝蓋骨不安定症の原因はひとつとは言えませんが、その素因になるものがいくつか言われていますので順番にみていきましょう!

  1. アライメント ・X脚(外反膝)
    X脚6
    ・膝のお皿の位置が通常より高い(膝蓋骨高位)膝レントゲン2
    ・やぶにらみ膝(spuinting knee)前足をそろえると、膝蓋骨が内側を向く
  2. 骨・太ももの骨の形(大腿骨顆部形成不全・大腿骨の内ねじれ(内捻))
  3. すねの骨の形・脛骨の外ねじれ(外捻)
  4. 膝のお皿の形に個人差があって、それによってズレやすくなったりします。
    wiberg1通常は、このように上のお皿(膝蓋骨)が、下の太ももの骨(大腿骨)にすっぽりはまるようになっています。
    この状態と違うものがあり、それを『Wiberg分類』では3タイプに分類しています。
    wiberg2お皿の語りが丸っぽくなってきているのがわかりますね。
  5. 軟部組織・筋力バランス
  6. 靭帯のかたさ(緊張)やゆるみ(弛緩)
  7. 関節・膝蓋骨の動き過ぎ(過可動性)
  8. 膝が反る(反張膝:genu recurvatum)
  9. 関節が柔らかい全身関節弛緩症
  10. 『膝関節脱臼』などのケガをしたことが原因になって膝のお皿が動きやすくなってしまっている(膝蓋骨の不安定性)

とにかくたくさんありますが逆読みすると、『決定的な原因がない』と考えることもできて、対処も決定的なものがなく難しくなることが言えると思います。

膝蓋骨不安定症に比較的なりやすいのは、 もともと関節がやわらかい『若い女性』に割合多いと言われています。

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膝蓋骨不安定症かどうかを自分でチェックする徒手検査法

膝蓋骨の動きが大きいかどうかや、お皿の動きで痛みが出るかなどを確認するための徒手検査法があります。

そこまで難しくありませんので気になられた方はやってみてください。

 脱臼誘発テスト(patella apprehension test)

膝のお皿(膝蓋骨)を外側に動かしてみて 『ぬけそうな感じ(脱臼感)』 が起こらないかを調べる検査です。

  1. 足をまっすぐ伸ばした状態で座ります(長座)
  2. 膝のお皿(膝蓋骨)の内側を押さえ、外側に押し出します。
    patella-aprehension
  3. 『ぬけそうな感じ(脱臼感)』が起これば陽性とします。

PC(patella compression test)

『膝のお皿(膝蓋骨)』と『太ももの骨(大腿骨)』の関節が傷んでいないかをお互いをくっつける(圧迫)ことで確認します。

  1. 足をまっすぐ伸ばした状態で座ります。
  2. 手のひらの付け根で膝のお皿(膝蓋骨)を上から下に押さえつけます。
    PC
  3. 痛みが出れば陽性として、膝のお皿と太ももでできる関節(膝蓋大腿関節)が傷んでいる可能性が考えられます。

PG(patella grinding test)

膝のお皿(膝蓋骨)の動かす動きで関節が傷んでいないかを確認します。

  1. 足をまっすぐに伸ばした状態で座ります。
  2. 膝のお皿(膝蓋骨)を指で押さえ、『上下左右斜め』などいろいろな方向に動かします。
    PG1
    PG2
  3. 痛みやクリック音が出れば陽性として膝蓋大腿関節が傷んでいる可能性が考えられます。

個人的には、膝のお皿(膝蓋骨)を押さえつけながらグリグリ移動させることで『PCとPG』を一緒にしてしまったりします。

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APS(active patella apprehension test)

『膝のお皿(膝蓋骨)』が膝の動きに合わせた『筋肉』の外側に引っ張る力がかかることで

  • 『ぬけそうになる(亜脱臼)』
  • 一般の人よりよく動く(異常可動性)

が起こるかを調べる方法です。

  1. 足が宙に浮くくらいの高さのイスかベッドに腰かけます
  2. 膝のお皿(膝蓋骨)の外側を手で触っておきます。
    APS1
  3. 膝を伸ばしていきます。
    APS2
  4. 膝のお皿(膝蓋骨)が外側にこぼれ落ちそうなくらい動いたら陽性とします。
    (※ 必ず左右の差を診るように気をつけてください)
    APS3

全身関節弛緩性 検査

膝のお皿(膝蓋骨)が動きやすくなってしまっている人は、全身の関節も柔らかい(全身関節弛緩症)の方がけっこういらっしゃいますのでしっかり確認しておくことが必要です。詳細についてはこちらをご覧ください 

関節がゆるいとは?怪我や運動能力に関わるゆるさの評価方法を知ろう

 

 

膝蓋骨不安定症の画像診断

病院へ行くと最初にする画像診断は、 『レントゲン(X線)』 です。

  •  膝のお皿の位置が高い(膝蓋骨高位)
    膝レントゲン2
  •  膝蓋骨の外側へのずれ(傾斜・偏位)
    膝レントゲン1

など、膝のお皿(膝蓋骨)の位置に問題がないかということが確認できます。

レントゲンでおおよそわかりますが、 膝蓋骨の関節(膝蓋大腿関節)を詳しく評価するのに 『CT』
が使われます。

 『膝蓋骨脱臼(亜脱臼)』で、靭帯や軟骨など(軟部組織)が損傷している可能性がある場合は 『MRI』撮影をします。

  •  膝の内側の靭帯の状態
    本来、膝のお皿(膝蓋骨)が外側へ脱臼しないように内側から引っ張っている靭帯
    (内側膝蓋大腿靭帯:MPFL:Medial Patello- Femoral Ligament )
    これが切れていしまっていることが多い
    不安定症2
  • 関節軟骨の損傷

などを確認することができます。

 

おわりに

膝のお皿がグラグラしてこぼれ落ちそうな不安感が起こる方は、『膝蓋骨不安定症』があるかもしれません。

基本的には、関節がゆるくてお皿の動きが大きい人が多いのでお皿がずれにくいようにケアしていきながら成人以降にはどんどんずれにくくなっていく経過をたどるかたが多いと言われています。

あせらず自分の状態とうまく向き合っていっていただけたらと思います。

膝蓋骨不安定症に対する治療やセルフケアについて知りたい方はこちらをお読みください。

膝のお皿がズレそうなときにはテーピングや運動療法などの治療を

「膝のお皿が外れそうな違和感やずれる感覚がする『膝蓋骨不安定症』とは!」を最後までお読みいただきありがとうございます。


    

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