胸郭出口症侯群の症状は肩こり・しびれ!なで肩・いかり肩が原因!
「洗濯物を干すとき腕をずっとあげているのがだるい」
「肩こりで病院に行ったら胸郭出口症侯群と診断されたけど 治療は、湿布と痛み止めの薬でした」
このような方が耳にする
『胸郭出口症侯群』
という病名ですが、いきなり言われてもなかなか
「はい、わかりました」
とは普通いけませんね。
「えっ!?何それ?」
って思うのが普通でしょう。
病名にはこのような漢字だらけでよくわからないものが多く、こんなのを言われると不安になるかもしれません。
しかし、この『胸郭出口症侯群』も原因や症状などをきちんと知れば不安は解消されます。
そして、そこからきちんと対応すれば自分で症状を解消することもできます。
そのために必要なことをなるべくわかりやすく紹介していきたいと思います。
胸郭出口症侯群は首の付け根に問題が起こっている?
胸郭出口症候群と言われてますどこに問題が起こっているかというところからわからない方も多いことでしょう。
『胸郭出口』とは首の付け根あたりのところを言います。
個々には、筋肉や神経や血管などが狭いところに寄り集まっています。
この部分の筋肉や骨が、
- 神経や血管をギュッと挟みこんでしまったり
(いかり肩に多い圧迫型) - 腕の重みで神経が引っ張られたりして
(なで方に多い牽引型)
などでストレスがかかっていろいろな症状が起こるのををまとめて
『胸郭出口症侯群』
(TOS : thoracic outlet syndrome)
と呼んでいます。
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胸郭出口には具体的にどんなものが通っているの?
『胸郭出口』の部分を作っているのは、
- 鎖骨
- 第1肋骨
- 頸肋(ある場合がある)
- 前斜角筋
- 中斜角筋
- 小胸筋
など骨や筋肉によってできています。
これらで囲われた狭いスペースをすり抜けるように、
- 神経(腕神経叢(わんしんけいそう))
- 鎖骨下動脈・静脈
が通っています。
神経や血管にどのようなストレスがかかって症状は起こるのか?
胸郭出口症候群は、ひとつの原因でひとつの症状が出るというようなわかりやすいものではありません。
負担のかかっている場所は『胸郭出口』と共通しているだけで
- 負担を掛けている原因
- ストレスによって障害されて起こってくる症状
は、あれこれたくさんあります。
たくさんあるタイプの中でも代表的なものを紹介していきます。
1、血管が挟み込まれて問題が起こるタイプ
骨や筋肉が作る『胸郭出口』が狭くなって、そこを通る血管を圧迫してしまっている状態を
『血管原性 胸郭出口症侯群』
と言います。
『胸郭出口症侯群』全体の5%ほどと比較的まれな状態です 。
体型的には『いかり肩』の人に多いと言われています。
2、神経が挟み込まれて問題が起こるタイプ
『胸郭出口』を通る神経が挟み込まれてしまっている状態を
『腕神経叢(わんしんけいそう)圧迫型 胸郭出口症侯群』
と言います。
比較的男性に多いと言われます。
この神経や血管が圧迫されて出ている症状は、治療をしてもなかなか解消されにくいと言われています。
- 3~6ヶ月間、保存療法(リハビリや投薬など)で症状が改善されない
- 日常生活や仕事に支障をきたす
これらが当てはまる場合には、手術を考慮されますが、
手術に至るのは全体の5~6%程度
と言われています。
3、神経が引っ張ってられて問題が起こるタイプ
肩からぶら下がっている腕の重みのストレスで『 神経』が下に引っ張られることで起きる状態を
『腕神経叢(わんしんけいそう)牽引型 胸郭出口症侯群』
と言います。
これは、女性に多くみられます。
ほとんどは神経に問題が出るタイプ
いろいろタイプをみてきましたが、ほとんどの方は神経が
挟まれるなり引っ張られるなりでストレスを受けることで『胸郭出口症侯群』が起こってきて全体の95%がこれに当てはまります。
このタイプは、
- 手術の成績がよくない
(手術しても治りが悪い。逆に悪化することもある) - リハビリや投薬などが有効
(50~90%改善する)
ことから、手術をされることはあまりありません。
これまでの内容を表にまとめてみました。参考にしてください。
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胸郭出口症侯群ではどんな症状が出てくるものなのですか
『胸郭出口症侯群』の症状は、
- 肩こり・首こり・背中の痛み
→ 特に『なで肩』だと肩周りの筋力に負担がかかってしまう - 肩から指先にかけての『痛み・痺れ・だるさ・筋力低下』
→ 神経に圧迫や牽引などのストレスがかかることで生じる症状
※ 筋力低下については、年齢・性別によって大きく変わるため、個人差を考える必要があります。
ひとつの目安として15kg以下は筋力低下が疑われますが左右差も必ずみましょう。 - 手の冷えやむくみ
→ 末梢血管に分布する交感神経が圧迫されることで手指が冷たくなったりむくんだりする
これらの症状が、日常生活や仕事で出てきます。
実際に多くみかけるのは、肩こり・首こり・腕のだるさなどを訴えている方で
『神経牽引型』の方です。
このことからも、病院に行くとけっこうこの病名がつけられることがあります。
そういった方は、基本的には飲み薬やリハビリなどで様子をみることになります。
『胸郭出口症侯群』と診断された場合でもいろいろとタイプがありますし、
どのタイプであっても
緊急に対処しなくてはいけない人はまずいません!!
難しい病名に惑わされないで自分がどのタイプなのか、しっかり把握していただければ落ち着いて対処していけます。
では、落ち着いてどう対処していけば良いのかはこちらをご覧ください!
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