胸を張るだけじゃ絶対直らない猫背姿勢をきちんと正せる座り方・立ち方のコツとは
「猫背を直して姿勢をよくしたい」
姿勢が悪くて猫背になってしまうのがずっと気になっているけど、姿勢をよくしようとしてもすぐ猫背に戻ってしまうことを経験されている方は多いと思います。
長い期間の悪い姿勢がしみ込んでいる猫背の状態は、単純に姿勢をよくしようとする意識(気合)だけではうまく変えることができません。
きちんと猫背を解消するためには、ポイントを押さえた効果的なアプローチをきちんとおこなう必要がありますのでそれらを紹介していきたいと思います。
猫背を効果的に解消するためのポイント
猫背を直すために背筋を伸ばして姿勢をよくする努力をされると思いますが、
- 正しい姿勢で過ごす意識づくり
悪い姿勢のクセをなくして正しい姿勢で過ごす習慣を身につける - 猫背ぐせが染みついた身体のゆがみ(バランス)を改善するエクササイズ
猫背の姿勢をつくる骨盤から背骨のゆがみやそれを取り巻く筋肉バランスが出来上がっていますのでそれをきちんとリセットして正しい姿勢を作りやすい身体にする
この両方のアプローチを同時に行うことがまずは欠かせません。
猫背になじんだ身体の骨・筋肉のバランスをリセットして正しい姿勢を作りやすくして、それをきちんと意識づけていくことが正攻法で確実な方法です。
エクササイズについてはこちらで紹介していますのでまだお読みでない方はどうぞ
「猫背は姿勢の意識だけでは解消できない!崩れた筋肉バランスをリセットする体操とは」
では、なるべく簡単で続けやすい正しい姿勢の作り方のポイントを紹介していきます。
椅子に座った時の猫背をいかになくせるかが最大のカギ
1日の生活の中で、1番猫背になりやすくて染みつきやすい危険なときは『椅子やソファなどに座っているとき』で、座り姿勢がをきちんと改善できれば他のシーンでの改善をスムースに進めることができます。
では、なるべく簡単にいい姿勢を作る方法を紹介します。
1.椅子は浅掛けが基本
猫背姿勢になる1番の原因は骨盤の傾きにあって骨盤が後傾になってはいけません。
この傾きが作れないのにいくら背筋を伸ばしたり胸を張ったりしても長続きしませんし、改善効果をまったく得られません。
猫背になりにくい骨盤の状態にするための最大のポイントは
『椅子になるべく浅く腰をかけること』
で、坐骨(お尻にある硬い骨)がしっかり椅子に乗るようにするにはこれが1番です。
もし、浅くかけられない場合には、5cm程度の幅にたたんだタオルを坐骨に当たるように敷くことをお勧めします。
このとき、太ももの裏側にはタオルが当たらないようにして坐骨の高さをしっかりあげることがポイントです。
更に、骨盤が立ちにくいのでブロックなどを骨盤の後ろ(仙骨)に当てて骨盤が倒れにくいようにするのもありです。
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2.サポートグッズを使う
椅子が座りやすくなるグッズがいろいろ東急ハンズなどで売っていますので、それらを購入して使うのもよいでしょう。
他には、骨盤底筋を使いやすくする『ひめトレ』などを敷くだけでも姿勢を正す筋肉が刺激されて良い姿勢を養いやすくなります。
「どうしてもグッズはないけど身近なもので代用する方法はない?」
と思われた方は、タオルを丸めたものを敷いても良いでしょう。
簡単エクササイズでサッとほぐしてから座る
筋肉をほぐしたり、姿勢を保つ筋肉の筋トレは別で行っていますが、座るときにもサッと1度やっておくだけでも正しい姿勢で座れる時間を長持ちさせるには有効です。
テーブルが前にある場合と、ない場合をあわせて紹介します。
テーブルプッシュ背伸び
- 椅子に浅く腰掛けて軽く背筋を伸ばしてテーブルに手から肘を乗せます。
- 背伸びにあわせて腕はテーブルを下に押し下げる意識を持ち、その反発力で身体を少し前に出しながら背伸びをします。
もし、テーブルがないという場合には、手を足の付け根について手で太ももを床に押しつけながら伸びあがる方法でもできます。
下に押さえつける力の反作用で背伸びがよりしっかり意識できるようになりただ背伸びするよりも効果的です。
テーブルプル鎖骨だし
- 椅子に浅掛けで背筋を伸ばし腕をテーブルに乗せます。
- 背伸びに合わせてテーブルを軽く押さえながら手前に引きつけ、それに合わせて鎖骨から身体を前に出していきます。
テーブルがなければ、手を膝に軽く引っかけて肘を後ろに引っ張る力に合わせて鎖骨を押し出すと同じようにできます。
手前に引く力の反作用を使って、胸をより効果的に張ることができます。
椅子より更に姿勢が悪くなりやすい床での座り方をどうしてよくするか?
椅子生活が多くなっている昨今なのでまずは椅子の座り方を押さえることが重要でしたが、その次には更に座り方によっては難度の高い床に座る場合を考えていきましょう。
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1.座り方の特性にあわせて自分にあった座り方を
床に座るときにあまりおすすめできないものは
- あぐら
足を組んで座る男性に多い座り方。
- 長座
足を投げ出して座る。
これはこたつや座卓などの座り方でしがちです。
これらはできるだけ避けてください。
もし、これらの座り方をしているなら、お尻に座布団やクッションを敷いてお尻の高さをあげてください。
猫背になりにくい座り方は
- 正座
骨盤が立ちやすいので1番お勧めできます。
- トンビ座り(女の子座り)
できればお尻には敷物をしておくとよいでしょう。
なので、これらを基本にしておかれるとよいでしょう。
女性に多い横座りは悪いとまで言いませんが、お勧めできるほどいい状態にもなりませんので、他の座り方から休憩がてらにやるくらいがいいかもしれません。
2.どれでも、クッションをお尻の下に敷く
床に座る場合はいくら座り方を選んだとしても、腰から背中が丸くなりやすいのは避けられません。
そこで、骨盤をしっかり立ちやすくするためにはお尻の高さを少しでも上げるようにクッションやバスタオルなどを敷くことをお勧めします。
立った時は猫背は気になっても背中のことは忘れるのがポイント
最後に立ったり歩いたりするときに、どのように正しい姿勢を作ってそれを保つかが気になります。
猫背が気になっていますので、胸を張ったり肩を開いたりしてしまいがちです。
しかし、ここはその背中まわりを忘れていくほうが実はきれいな姿勢をつくることができます。
そのポイントは背伸びをする
これが絶対の基本です。それにあわせて少しだけ以下の
- お腹を凹める
お腹を前につき出しているとセットで猫背になります。 - お尻を引く
お腹を引っ込めるのと一緒にするとより背中の丸みがとれます。 - 頭を引く
最後にちょこっとだけ頭を後ろに引くと完成です。
これだけを意識しておけば十分です。
おわりに
猫背が気になるけど、胸を張ったり肩を開いたり意識してもなかなか長続きするものではありません。
それは、いきなり無理してなにもかも変えてしまおうとしているからです。
野球で素人がバッティングセンターで140kmの球をいきなり打つことはできません。
まずは素振りをしてみたり、バッティングフォームを作り直したり、遅い球から目や身体を慣らしていったりするようにしてやっと打てるようになります。
猫背も同じように『自分の身体が正しい姿勢を保てるように』身体のバランスを整え直しながら改善していくことが大切です。
そのためには、エクササイズの併用をしながらポイントをついて効率的な姿勢の作り方を行う必要があります。
今回紹介させていただいたことは、実践すれば効果的に正しい姿勢を作ることができるようになります。
やれば必ず効果はついてきますので、根気が要りますがコツコツとポイントを守って実践していってください。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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