朝に腰が痛くて身体を伸ばせない腰痛の原因と解消・ケア方法とは
「最近、朝起きるときに腰が痛い・・」
「腰痛は昔からあるけど朝は特に腰が伸びないで苦労する・・」
など、腰痛をお持ちの方は朝の寝起きに1番症状を感じやすいというお話をよく耳にします。
「痛たたた・・・」
とゆっくり身体を動かしながらしばらくするとなんとか腰痛は軽くなり、伸びなかった腰が伸びてはくれて日常生活はなんとかできるようになります。
「痛いのは朝だけだし、もう少し様子を見ておこうかな・・」
と思われるかもしれませんが、放っておいても勝手によくなりにくく、むしろどんどん悪くなることもしばしばです。
一般的に言われている寝起きの腰痛の原因とは
「なぜ、朝になったら必ずと言っていいほど腰が痛くなるの・・?」
と、自分が腰痛になるようなことをしたという出来事に心当たりはありませんのでまずはそのような疑問が浮かぶことでしょう!
あれこれネットで記事を読んでおられると思いますが一般的にはどのようなことが原因だと言われているのでしょう。まずは一般的なところから確認しておきます。
- 寝方や寝具が悪い
枕や布団が自分にあっていないものを使っていたり、寝ているときの姿勢や身体の状態が悪い - 食事に問題がある
食事の内容が偏っていたり、寝る直前に食事をしている - 循環が悪い
腰まわりの血流を含めた循環が悪くなっている - デスクワークをしている
デスクワークで腰にずっと負担をかけている
- 骨盤の状態が悪い
骨盤が前傾であったり、脚を組む習慣などによる骨盤の歪みがある
などがあります。
これらを読んでみた印象としては
「なんか一見当たってそうだけど、よく考えてみたらすっごいフワフワした理由が多い」
ように思われます。間違ってはいないでしょうが具体的でないためいまいちピンと来ません。
実際に全部アプローチしたら腰痛どころか、全身が健康になってしまいそうな勢いです。
それを全部やっていられない方のために1番の原因をこれ!と確定してそれにピンポイントでアプローチすることにしたいと思います。
その狙うべき原因は『じっとし過ぎ(運動不足)』です。
細かいことを抜きにざっくり言えば、たぶん朝起きたときに腰が痛い方のほとんどは
- 特に決まった運動をする習慣がない
- 1日の中で身体を動かしている時間が少ない
- 椅子やソファ、車の運転などでじっと座っていることが多い
などが当てはまるはずです。
最初にここにきちんとアプローチをすれば、効果は自然についてきます。
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寝具よりもまず寝方を考えなおすほうが正解への近道!
とは言っても簡単に完全できることはしていただきたいので、まずは『寝るときの姿勢』から見直していきましょう!
健康なときであれば基本的にどんな姿勢で寝ても構いませんが、
『朝起きたときの腰痛』
が出ている方に限っていえば
『寝やすい側の横向きで寝るのが1番よい』
です。
仰向けでもともと寝る方であっても、症状が改善されるまでは意識的に仰向けは避けるようにされることをおすすめします。
寝る前にほとんど勝負はついてしまっている
そして、朝起きて辛い状態で布団の中で腰痛体操やストレッチを試みる方は多いと思いますが、それではいけません。
痛みがMAXに出ているときにあれこれしてもなかなか楽になりにくいです。
『寝起きの腰痛』に関して言えば、
『寝る前に身体の状態でほぼどのくらい症状がでるか決まってる』
と思ってください。
逆に言えば、寝る前にきっちり身体の状態を作り上げれば痛みの解消につながります。
寝起きの腰痛の原因は背中にあった
「寝る前に体操とかストレッチするのは面倒だなぁ~」
と思われる方は、朝の腰の痛みを解消するのに何もしないで良くする方法なんてありませんので、ここはあきらめて挑戦していただければと思います。
「寝る前に腰痛体操とかしてるけどちょっと楽になるくらいかな」
という方もたくさんいらっしゃるはずです。
しかし、腰痛体操をやってもあんまりパッとしないのは
- あまりにもする時間や内容が少なすぎる
- 腰を筋肉だけをストレッチしたりほぐそうをするものばかりしている
ことに問題があるのかもしれません。
『朝起きたときの腰の痛み』を解消するために大切なことは、
『アプローチは腰にするのではなくて、背中と股関節』
ということです。
実は、ここを勘違いされて
「腰痛なんだから腰への直球勝負でしょ!?」
という感覚でアプローチされる方が多いことがあります。
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自分で寝起きの腰痛を解消するための方法とは
では、実際に症状を改善させるために自分でできることを順番に紹介していきたいと思います。
セルフマッサージ
自分でマッサージをして腰の筋肉の緊張をゆるめていきたいと思います。
しかし、腰を直接自分でマッサージすることはできませんので、自分でできる場所で腰の緊張をゆるめられる場所と方法をご紹介します。
まずは、肋骨の縁を順番に指圧していきます。
マッサージの専門家のようにもみほぐす必要はありません。
ただ、少し指で押さえつけた状態でジーっと10秒程度待っておくだけです。
特に触って硬そうなところを探しながら押さえていきましょう!
そして、次は
- 仰向けに寝て膝を三角に立てます。
- 骨盤の1番出っ張っている場所を探します。
股関節の曲がっているところの少し上です。
- そのでっぱりのすぐ内側に指をグイッと差し込みます。
ちょっと痛い人もいるかもしれませんが受け入れられる程度であればこれは我慢です。 - その指を差し込んだまま膝を軽く左右に揺らしていきます。
これが揺らすとまた刺激になって辛いかもしれませんので少しずつ揺らしていきましょう
ドローインお腹凹め
次は、背中の問題を解消していきます。
基本的にこのタイプの『腰痛』に猫背は大問題です。
関係ないように思われるかもしれませんが、ものすごく関係があります。
そこで、腰痛の基本である『深部腹筋』を刺激しながら猫背を優しく解消していく体操を紹介します。
最近では、この『ドローイン』は知名度が高くなってご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
ただ今回は、一般的な『ドローイン』とは少し方法が異なる点もありますので内容をご確認の上、実践してください。
- 仰向けに寝て膝を三角に立てます。足幅は腰幅を目安で安定するようにしてください。
- 手はウエストのくびれのところから骨盤を押さえるようにします。
- お腹をペコッとできるだけ凹ませてきます。
- 手で骨盤を下に下げる力を入れながら上半身は頭の上方向に伸びあがります。
このとき、普通は腰と首には床との間に隙間ができますが、
その隙間をなくすようにします。 - この状態を10秒程度保ちます。
目標回数 10回 3セット
一般的な『ドローイン』と違う点は
- 骨盤を固定してしっかり背伸びする意識をいれる
- おなかは下腹部だけでなく、お腹全体を凹ませるようにする
ことです。
これで、さらに普段閉じっぱなしだった胸を開いて、背筋を伸ばしながら身体を安定するための『腹筋』を鍛えることができます。
鎖骨押し出しストレッチ
基本的に、このタイプの腰痛にはあぐらはあまりお勧めできる座り方ではありません。
しかし、体操の間にはしておかれると安全性が高まりますので、このときだけと思って行ってください。
- あぐらで座り両手を膝にあてます。
- 天井に向かって背筋を伸ばしていきましょう。
- 膝にあてた手で引っ張る力をあわせて鎖骨を前に出すようにしながら少し身体を前に出していきます。
- 背中の筋肉がしっかり使われて丸みがとれていっていれば正解です。
- 5~10秒保ってからゆっくり緩めます。
ハトのポーズ
では、背中がほぐれてきましたら最後に股関節まわりです。
- 四つ這いになります。
- そのまま片足を後ろにしっかりひきます。
これで後ろに引いた足の付け根の前側の筋肉がストレッチされます。
- もし、余裕がある方は、前の脚の膝を曲げて外側に出してから身体をまっすぐに起こそうとされるのもよいでしょう。
- ポーズの状態で10~20秒程度じっとしておきます。
似たようなもので『カエルのポーズ』があります。
これはうつ伏せから、
片側の膝を脇に近づけるようにして曲げてきて、
そこから身体を起こすものです。
腰に違和感が出ないか確認しながら行ってください。
おわりに
朝起きたときに
「ああっ・・腰がだるい・・なんか固まってる・・」
というのは、腰痛の比較的初期から起こる見逃してはいけない信号です。
そのままにしておくと
- ぎっくり腰(急性腰痛)
- 日中も腰痛で不便な生活を送らないといけない(慢性腰痛)
になってしまう可能性が高いです。
こういう腰痛を根本から改善するためには、最近特に多い
- 座りっぱなしの仕事中の姿勢
パソコンなどのデスクワークや、通勤や営業で車の運転をしている時間が長い - 同じ体勢でじっとしている
仕事中でもそうですが、家でソファにずっと座っている
などは、すべて寝起きの腰痛を生み出すもとになってしまっています。
今回紹介させていただいた解消方法を実践していただくことで、症状が和らぐと思いますのでまずは楽になっていただければと思います。
ただし、そこで終わりではなくて、
- 運動や体操を始めて運動不足を解消する
- 普段の生活で腰に負担をかけないようにする
などの、本当の原因をなんとかするためのアプローチを積極的にすすめていいっていただればと思います。
体操を積極的にしたいと思われた方は他にも腰痛解消のための体操を紹介しておりますのでこれらをご覧ください。
「身体が硬くて腰痛持ちでも正しくすれば腰に負担をかけずにストレッチはできる! 」
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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