肩痛は無理に動かすと逆効果!反対の肩を動かし効果的にリハビリ
「四十肩(五十肩)は痛くて動かさないでいたらそのまま固まってしまう・・・」
肩を傷めて痛みが出ている最初のピークではもちろん動かせませんが、少し痛みが楽になってくるとみなさんこのようなことをおっしゃられます。
病院では、このような方が痛みに耐えながら必死に動かしてリハビリされている方をよくみました。
しかし、一方で五十肩になっているのに病院にもいかずにほったらかしで
「五十肩ってほっといても治るっていうから・・」
と言って何もしない方も実際にいらっしゃいます。
どちらの対応でも結局同じような結果になっているような印象が個人的にはあって実際のところどちらが正しいとははっきり言えません。
(2つのパターンを比較した研究などもされていないのではっきりしません)
そうなると、痛いのを必死に我慢して動かすことが本当に正しいのかどうか、もししなくていいならわざわざそんな辛い思いをしなくてもいいのではないか・・って思ってしまいます。
しかし、まじめな人ほど
「痛いから動かさないでいるなんて、痛みから逃げているだけ・・」
「この痛みを克服しないと肩は挙がるようにならない・・」
なんて思われて必死にリハビリされます。
そのような方は、何もしなくてもよくなるとは聞いたことあるけど、何もしないのは不安・・と思われていると思います。
そこで、今回は自分でできるリハビリを痛みなくできて、きちんとリハビリの効果も出るような方法を紹介していきたいと思います。
肩は痛いときに動かさないのが原則!
肩の痛みを解消するために、一番にしなければいけないことは
✖「肩を闇雲に動かす」
のではなく、
◎「肩の炎症を治めるために、患部をしっかり休める」
ことです。
肩の症状の出はじめた頃は、炎症が強くあるため肩関節を動かすことはできませんし、無理に動かすと症状が悪化してしまいます。
そのため、肩関節の運動は日常生活で動かさないといけない範囲以上は無理をせずにいることが大切です!
そうすると、
「肩を動かさないでいると固まってしまう・・・」
「肩の筋肉が落ちてしまう・・・」
という不安が襲ってきます。
しかし、それでも焦ってはいけません。
無理に肩を動かすと炎症が悪化して余計動かせなくなったり、炎症が長期化してしまって結局動かせない期間が長引いてしまう可能性が高いためです。
このような『最悪のシナリオ』にいかないように気を付けていただきたいです。
肩関節が固まるのがこわいっておっしゃいますが・・
「動かさないでいただら肩が固まってしまう・・」
なんて言われたら恐いですし、それだけで不安になってしまいます。
しかし、これは大きな誤解だということをご確認ください。
みんなが言うからそうかなって思うかもしれませんが、都市伝説並みの信ぴょう性に欠けるものです。
肩をまったく動かせない『ギプス』のようなもので固定していたら話は別ですが、1、2か月くらい安静に過ごしたからと言って、急に取り返しのつかない大きな問題にはなりません!
肩が痛いと言っても手や肘・肩甲骨などまわりの関節は普通に動かしています。
もちろん、痛いながらにしては日常生活で最低限の範囲で肩関節は動かしています。
肩関節を傷めている状態にしては、それくらいが十分な量の運動です。
よって、半年、1年と長期間肩関節まわりを動かしていないという方でない限り、問題になる筋力低下は起きません。
それまでにしっかり焦らずきちんと対応して治してしまえばいいだけのことです。 スポンサーリンク
まず反対の肩を動かす、それが正しいリハビリです
肩の痛みを治すためにまずはじめるべきことは、
「反対側の肩を動かす!!」
ことです!
痛い側の筋力低下を避けたいから、痛みに耐えながら『痛い側』をチューブやダンベルトレーニングする方が多いのですが、その前に反対側をしっかり動かしてください。
痛い肩を動かしても
- 症状が悪化して動かせない期間が長引いてしまう可能性が高い
- 痛みのある状態でトレーニング効果のある筋力を発揮できない
痛い肩を動かすのはハイリスクであまり効果も得られません。
それに比べ 反対側の肩を動かすだけで『痛めた側の肩の神経・筋肉を』動かさないのに刺激を入れることができるのです。
骨折の治療時など動かせないで筋力が落ちるのを防ぐために反対側をトレーニングする
『クロスオーバー(cross over:交叉性 )効果』
というものがあります。
これは、
「反対側を鍛えておくと動かしていない側の筋力が落ちにくくなる!」
というものです。
いくら反対側をやっても肩の痛みが悪化する危険はありませんので、
反対側の肩の筋力トレーニングをなるべく早い時期から始め筋力低下を起こさないようにしましょう!!
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肩の痛みからは逃げるが勝ち!
肩の痛みをよくするために次にするべきことは、
『肩が痛むことは徹底して避ける』
ことです。
徹底して肩の炎症が治まるのを早める努力をすることです。
肩の炎症は、
- じっとしていてもジンジン痛い
- 疼いて寝付きが悪い
- 寝ていても痛みで目が覚める
などの痛みがあるのが特徴です。
特にこの炎症のある時期は痛みが強く生活の支障も大きくあります。この時、炎症を治めるには患部に負担をかけない(動かさない)ことです。
日常生活上やむを得ず動かす分には仕方ありませんが、それ以上に動かしてはいけません。
どれだけ無理しないことを徹底できるかが炎症の治まる期間に関わります。
無理に肩を動かして負担がかかった時には、身体は痛みというサインを出してきます。
そのことから
「肩の炎症を早く治めるには、痛むことから恥ずかしげもなく徹底して逃げまくる!」
そして少しでも早く炎症を鎮めてしまうことです。
そこからならいろいろとリハビリができます。焦って炎症を治められなければいつまで経っても肩を動かすことができないままになって、結果長引いてしまうことになってしまいます。
おわりに
最初の炎症をしっかり治めるためにしなくてはいけないことは、
「肩はなるべく動かさない、動かす時も痛みがない範囲にする」
ことです!
「関節がかたまってしまう・・」
「筋力が落ちてしまう・・」
という余計な心配は要りません。
ちゃんと炎症が治まってから動かせば間に合います。痛みからはできるだけ逃げるように過ごしましょう!
変に身体が「無理しないで」ってサインを送ってくれているのに、わざわざ逆らって過ごしてもいいことはありません!
その間、反対の肩はしっかり動かすことが筋力低下予防にも役立ちますので どんどん動かしていきましょう!
そして、時期が来たときから痛い肩は動かしていくので十分間に合います。
安心していきましょう!
少しずつ痛みが和らいでいるしそろそろ肩のリハビリになる体操をしたいなと思われた方はこちらをお読みください。安全性と効果を考えたリハビリメニューを紹介しています。
「五十肩の治療は、痛くない安全な「ネストラ式」簡単体操で効果的に改善!」
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すばらしい!
納得がいく。
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感謝。
当サイトをご覧いただきありがとうございます。
良いご評価をいただき、お役に立てたこと非常にうれしく思います。
左遠鎖骨骨折して1か月半です。
左腕が10cm程度しか上がらず、整形外科で軽いリハビリしてます。
もともと筋肉質な上、鍛えていましたので、右利き肩・腕が男性のように見た目がしかっりして、左方は女性のようになってしまいました。たった1か月でです。
これ以上差が出ると左右びっこになってしまうのではと思っており、右も筋トレを一切やめたのですが、やった方が良いということでやってみます。
46歳男性です
当サイトをご覧いただきありがとうございます。
「反対側をどんどん動かしてください!」
とアドバイスしても
「それじゃ左右の差が開くじゃないか?」
と言われることがよくあります。
しかし、ここで1番大切にしなければいけないことは『左右の差』ではなく『弱っている側をいかに元に戻すか』です。
差が開いてでも、少しでも傷めた側のためになることであればやっていく必要があって、『左右の差』はそのリハビリの後で悩んでも遅くはありません。
是非、今できることを惜しみなくなって早く左肩の状態が良くなられることを願います。
友達が肩壊したから
助かりました
要約、納得がいく解説のサイトに辿りつけました。
11月に発症し、ようやく大きな痛みがだいぶ治り、これからリハビリを始めようと思っていました。痛みがある時点では、2〜3回程度しか治療らしい事はしていませんでしたが、先生のおっしゃる通り、日常での動きで、結構痛みのある動きが多かったので、炎症が治るのを待ち、今から本格的に、自分とプロの方に見て頂くので、平行して行こうと思っていました。
残念ながら、痛みの反対側を鍛えるとの発想は自身やネット、プロの方からも、聞く機会が無かったのですが、感覚的に先生のおっしゃる事は、納得です。今からでも初めて、反対側の予防も含め、痛みのある方のリハビリを始め様と思います。
丁寧な解説を作成頂き、有難うございます!
当サイトをご覧いただきありがとうございます
論理的にも説明していくことは可能ですが、たぶん患部をなんとかしたいという思いと問題点の問題を取り除くことが解決ということに慣れ親しんでいる中ではなかなか受け容れられないと思います。
そこを納得するには、感覚的に受け容れてまずは実践し、実践を通じて実感してもらうことが1番よいと考えております。
とにかくあまり無理に痛みを出し過ぎないようにうまくリハビリ進めていっていただければと思います。