肘が痛いけど休めない!日常生活をしながら症状を解消する方法
「スマホを使うと肘が痛いけど使うのを止められない」
「肘が痛くてストレッチをしているけど痛みが変わらない」
このような肘の外側の痛みは、肘で起こるの代表的な
『テニス肘(上腕骨外側上顆炎)』
と言われるものでしょう。
一般的には自然にしていても、半年くらいでだいたい治るものと言われています。
しかし実際には、傷めた原因となった肘に負担をかける生活パターンがそのままの変えられないため、再発する確率が高いです。
仕事や趣味などで負担をかける生活パターンを変えられないという方が、なんとか再発しない形で早く治すために自分でできること、セルフケア方法について紹介します。
肘への負担をいかにかけないようにできるか
「パソコンや事務仕事などで腕をずっと使っている」
という負担をかける生活パターンがある方、理想を言えばその負担をかける生活をやめていただくのが1番ですが、仕事をやめるわけにはいきません。
そのため、負担をかける生活をやめられないのを前提に話を進めていきます。
今までと同じ生活を続けながらでも、肘の痛みを解消することはできますが何かしら見直すべきところをみつけて少しでも負担を減らすのは必要です。
まずは、まわりであなたと同じような生活をしている人を見てみましょう!
もし、まわりの全員が肘を傷めているという特殊な環境なら、その環境を脱出する必要があります。
しかし、まわりのほとんどの人は肘を傷めずに仕事ができていると思います。
そうだとすれば、仕事の負担をまわりの人以上よりも自分だけがどこかしらで負担をかけていることがあるはずです。
そこをまずチェックして見つけましょう!
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無意識で入るりきみが抜けないのでは?
例えば、「10」の力を必要とする作業があったとき、「10」でする人と「20」「30」と必要以上に力を入れている人とでは、負担は「10」の人の2倍、3倍とかかってきます。
字を書く事で考えてみましょう!
字を書いている写真、同じ字を書くのであっても、
- 筆圧が弱くて、ミミズが這っているようなふにゃふにゃした字を書く人
- 筆圧が強くて、2時間サスペンスで犯人のアジトへ着いたけど、逃亡されていて行き先がわからない・・
というとき、だいたい電話のそばにあるメモが破られていて真っ白だけど、そこを鉛筆でこすったら前のページの字が浮き出てきた!
みたいな感じで筆圧が強い人
このように字を書くというだけでも力の入り方は様々です。
ペンを持っている手を見ても、『ふわっと持っている人』
書いていて無駄な力みが感じられないですね。
一方、『指先が力が入りすぎて指が白くなってしまっている人』
明らかに力が入ってしまっているのがよくわかります。
他には、『握りが強すぎて、親指と人差し指で描く半円が、関節でパキンと折れ曲がってしまっていびつになってしまっている人』
指の関節が『く』の字に折れ曲がってしまっています。
パソコンでキーボードを叩く強さや、マウスを握る力も人によって違いますよね。
キーボードをたたく音が
- 『カッチ!カッチ!カチ!』
とまわりに響き渡るほど力が入ってタイプしている人 - 『カタカタカタカタカタカタカタ~』
と静かに流れるようなタイプをする人
これらを思い返してみて、あなたは仕事や趣味をするとき、余分な力が入ってませんか?
こういう方は、余分な力が入っていることに気づいていない方が多いです。
気付いていなければどうしようもありませんが、気づけば対応のしようがあります。
とにかくそういう方は、積極的に作業の合間を使って手を軽くグーパーグーパーさせたり、
手をブラブラ振ってみたりして
その都度、力みをとってやる工夫をするだけでも効果的でしょう。
そして、感覚を常にリセットして手を動かしたときに
知らず知らずに固まっている自分にどんどん気付いていきましょう!
更にいえば、こういう手先に力みがでる方は肘・肩と緊張が伝わっていきます。
それもあって、『テニス肘(上腕骨外側上顆炎)』の方は、肩こり・首こりなどがもれなくセットでついてきている方がほとんどです。。
そういった力みは一緒に解消しておくと肘の痛みの解消が早くなりますので、是非こちらをごらんください
「肩こりの原因は体のりきみ?指や手首、腕をリラックスして解消!」 スポンサーリンク
肘に負担がかかってしまう姿勢ってどんなの?
次に、同じ作業をするときに、肘に負担をかける身体のポジションで作業していたり、使い方をしている方はそれらを工夫していく必要があります。
腹の前から手を離れさせないことがポイント
パソコンや物をもつ作業でも、その作業姿勢で肘にかかる負担は大きく変わります。
細かいことはその作業によって少しかわりますが、パソコン作業を例に1番大切なところを紹介します。
それは、腕の位置を
- なるべく手前に(自分の身体に近づける)
- なるべく臍の前に(身体の中心に近づける)
ことです。
逆に言うと、 『作業場が自分から離れている』
『自分の外側にある』
場合、同じことをするにもそのポジションにあるだけで肘にすごく負担がかかっています。
ここで、わきが開いてしまうのは非常によくありませんが、猫背姿勢はわきが開いてしまいますので、猫背は肘の負担になる悪い姿勢と言えます。
スポーツでは、
「脇が甘い~っ!!」
と叱られてしまいますが、スポーツでも仕事でも脇は甘くしてはいけません。
そうならないためにも、猫背を解消しておくことも必要なのです。猫背を解消する方法はこちらをごらんください。
「猫背は背筋を伸ばすと腰痛に!正しいストレッチ・筋トレで治す!」
小指側で握りこむのが重要ってどういうこと?
『テニス肘』というだけあって、テニスをされる人に多いわけですが、そのラケットの握り方にポイントがあります。
ただし、ラケットなどスポーツに限ったことではなく、日常生活で何かしらのものを握るときにも言えることです。
その握り方のポイントとは、
- 小指側でしっかり握って
- 親指・人差し指などは必要以上に握りこまない(軽く握る意識)
ようにすることです。
これは、ゴルフや剣道など道具を握りこむスポーツであれば共通の注意点で、すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが肘の痛みの改善にも大切なことなのです。
小指側でしっかり握りこむことのメリット(利点)は、
- 親指側の筋肉
特に、『短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん、extensor carpi radialis brevis muscle:ECRB )』
この筋肉が、
『テニス肘(上腕骨外側上顆炎)』に関わりがあると言われています。
その筋肉『短橈側手根伸筋』を過剰に使うことを防ぎます。 - 親指側を強く握りこむと、力みで手首や肘・肩まわりがガチガチになってしまってうまく身体のねじりを使ってボールを打てません。
結果、手の力に頼った『手打ち』になるため、手にかかる負担は大きくなります。
これらの詳細はこちらをご覧ください。
「肩こりの原因は体のりきみ?指や手首、腕をリラックスして解消!」
おわりに
肘に起こる腱鞘炎の痛みは、使い傷みで半年くらいで治るものと言われています。
実際には、長引いたり再発を繰り返す方が非常に多いです。
今回、紹介させていただきました日常生活の改善は症状を早く治めるには非常に重要なことです。
ただ、今までの悪い癖を改めていくことは大変で、継続していくことも大変です。もちろん、根気と努力が必要ですが、この悪習慣を変えることで得られる恩恵は計り知れないものです。
じっくりと取り組んでいきましょう!!
「より積極的に肘の痛みを解消する体操を実践したい!」と思われた方は、こちらをお読みください。
「手の腱鞘炎は手だけストレッチではダメ!予防改善する体操とは」
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