手が後ろ(背中)に回らないのをストレッチで解消すれば身体の不調もすっきりとれる!
手をふと背中にまわそうとしたときに腕が全然後ろに回らないことがあります。
普段から背中に手を回すイメージがなく、
「後ろに手が回らないくらいまあいいじゃない・・」
って思うかもしれませんが、実際に回せなくなった人からすれば
- 背中を掻くのができない
- ズボンのベルトが通せない
- ブラジャーのホックまで手が届かないから留められない
ができなくて(非常にしづらくて)かなり精神的にいやな思いをされております。
日常生活に困らないレベルで
「背中で出が組めないんだけど、肩の関節が固いのかな」
という方もいらっしゃいますが、背中に手が回りにくいというのは実は症状がある、ないに関わらず
『肩こりや背中のこりがすでに起こっている』
ことを物語っています。
今のうちにある程度背中に手が届くようにできるくらいの筋肉・関節の柔軟性は作っておきたいところです。
そこで、肩が固いのを柔らかくするストレッチ体操を3つ紹介します。
四つ這いストレッチ
- 四つ這いになります。
- 両手を少し前に出して、お尻を斜め上の天井に向かってつき出すようにして胸を床に近づけます。
- 背筋が伸びて、肩・脇がストレッチされるのを感じながら10~15秒程度ポーズを保ちます。
後ろ捻りストレッチ
- 座ります。
座り方は正座でも椅子に座っても構いません。
- 腰に手を添え、
背筋を伸ばしながら身体を捻っていきます。
- 背中が丸くならないように注意しましょう。
- うつ伏せでは両足を軽く開き、腕から身体をまわして捻じります。
- 仰向けでは、脚を持ち上げ反対側に捻じっていきましょう。
ストレッチ体操を行う上での注意点とポイント
後ろに手がいかないのがいったん気になりだすと、即効性のあるものでスパン!と解決したい気持ちになられ
- タオルストレッチ
- 腕引っ張りストレッチ
など、いかない腕を直接引っ張る動きをしがちになります。
直接ひっぱるとすごくきつくて時には少し痛みが出たりしますが、確かにするとその直後は後ろに手が回しやすくなります。
ただし、これらの方法は動かない肩を無理やり動かしますので肩関節に負担をかけてしまう場合があり、
- 肩関節を痛めたことがある方
- 五十肩や肩をケガしたあとのリハビリをしている方
には、非常にリスクが高い方法となりますのでおすすめできません。
みなさんが肩の動きが悪いと思われている現状ですが、実は肩関節よりも肩甲骨が固くて動きが悪くなってしまっているのが後ろに手が回らない主な原因です。
そこで、今回のストレッチ体操は、『肩甲骨の動きを主に肩関節をほぐす』というコンセプトで紹介しております。
こちらのストレッチの方が、即効性はやや弱いかもしれませんがきちんと続けることで肩関節に負担をかけることなく背中に手が届きやすくなれます。
そして、肩関節のまわりだけでなく、肩甲骨から背中の筋肉まで柔らかくなりますので、肩こりや背中のこりをすっきり解消する効果が高いです。
肩甲骨まわりを集中的にほぐす方法で『肩甲骨はがし』がありますが、それを自分ですることもできます。
そちらを試してみたい方はこちらをお読みください。
「肩こりをオフィスで解消する簡単方法は手や腕のストレッチ!」
ストレッチポールを持っている方におすすめの肩甲骨をゆるめるエクササイズ
背中から肩甲骨の筋肉を素早くゆるめて手が後ろにまわりやすくなるようにするのに、ストレッチポール(ヨガポール、ストレッチロール)など、ポール上のアイテムをお持ちであればそれらを使うのも有効です。
ポールを使ったエクササイズを3つ紹介しておきますのでお持ちの方はお試しください。
1.アッパーバックエクステンション
- ストレッチポールを横にして、背中にポールがあたるようにします。
- 膝は三角に立て、両手は頭の後ろで組みます。
- ゆっくり弓なりに反っていきます。
2.腕ワイパーエクササイズ
-
- 基本姿勢でストレッチポールの上に寝ます。
- 肘を直角くらいに曲げて、腕を横に広げ開きます。
- 肩を中心に円を描くイメージで、両腕を上下に動かします。
- 慣れてきたら、少しずつ肘を伸ばしていきます。
3.体幹捻りエクササイズ
- 基本姿勢でストレッチポールの上に寝ます。
- 両手を天井に向かって挙げ、手を合わせます。
- 両手を右に左に振ります。
身体の捻りを使って動きを大きくすると効果的です!
背中で手が組めないのが当たり前、無理に組む必要がそもそもないって本当!?
背中に手がまわらないのまわせるように『肩甲骨はがし』などの施術をしてくれる治療院などもあちこちにあって
「背中で手を組めるのが自然で、ぜんぜんできないからかなり肩関節が固いんだな・・」
と思われる方は、大きな誤解をしています。
意外かもしれませんが、背中で手が組めないのが一般的で『背中で手が組めるのは関節が少し柔らかすぎる』状態にあり、背中で手が組めないのは異常でも問題でもありません。
それは、関節がグラグラでゆるい人(全身関節弛緩症)を調べる検査で、この後ろ手で組むのができるかどうかが項目にあり、この動きができれば関節弛緩症(関節が柔らかすぎる)かもしれないと判断する基準にしているくらい一般的にできなくて普通と考えられている動きなのです。
『関節がゆるい』ということについては詳しく知りたい方はこちらをおよみください。
「肩こりをオフィスで解消する簡単方法は手や腕のストレッチ!」
背中で手が組める人は、少し柔らかすぎるわけで標準ではありません。
だから手が組めるようになれなくても何も問題ありません。
ストレッチをしてある程度手が後ろに届くように柔らかくするのは意味がありますが、手が組めるようにまで必死になる必要はないと理解しておかれるとよいでしょう。
肩関節は痛めやすいからとにかく慎重に動かそう
手が後ろにまわらないことは、肩・背中まわりの筋肉がガチガチに固まっている可能性を教えてくれていて改善していくのは良いことです。
そこで、気を付けておきたいのは『肩関節は非常にデリケートで壊しやすい』関節なのでやさしく扱う必要があります。
せっかくのケアのつもりでグキッ!と痛めてしまったら元も子もありません。
背中や肩甲骨という肩関節の動きの土台からまずきちんと整えてから肩関節をケアするのが、安全で本当に意味での効果につながると考えております。
無理なくみなさんのお悩みが解消がされていかれる手助けに本記事がなれば幸いです。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
「自分の身体について直接相談したい」
「実際に自分にあったエクササイズを指導してほしい」
と思われた方は、こちらで直接診せていただくこともできます。
お問合せお待ちしております