肩のインナートレーニングはフォームが肝心!厳守しないと効果が台無しに!?
「インナーマッスルを鍛えるトレーニングを始めたい」
ということで、セラバンドなどのゴムチューブを購入した方は、
「肩関節や股関節のインナーマッスルを鍛えることで身体をよりよい状態にしたい」
と思われていることと思います。
インナーマッスルを鍛えることは、肩関節や股関節の
- スポーツなどでのパフォーマンスをあげたり、ケガ予防をしたい
- 痛めた人がリハビリで元通りになるため
などの目的で行います。
ダンベルでするような一般的なトレーニングと比べてみると、
「なんか別にしんどくもないし、何をやってるのかいまいちわからないなぁ・・」
という感覚に陥ってしまってうまくトレーニングできない方が、とりあえずやってる感じで効果が得られていないということがよく起こります。
インナーマッスルのトレーニングは、一般的な筋トレとは別物と思ってきちんとポイントを押さえて行うことが効果を上げるためには必要です。
そこで、今回は一般的なトレーニングとの違う点を紹介して、しっかり効果が得られるトレーニングにできるようにしていきたいと思います。
負荷のかけ方は、重さより回数を重視する
トレーニングを行う対象となる筋肉ですが、同じような腕を挙げるという動きを例に考えてみますと同じようでも対象にしている筋肉は大きく変わります。
まずは一般的なトレーニングから確認していきましょう。
腕を挙げるとき一般的なトレーニングではダンベルなどを用います。
後でインナーマッスルトレーニングを比較しやすいように動きは同じにしておきます。
このとき使っている筋肉は主に『三角筋』という筋肉です。
これに対して、インナーマッスルでは主にゴムバンドなどを使い、鍛える筋肉は主に『棘上筋』という筋肉になります。
この2つの筋肉を見ていただければ、明らかに三角筋の方がボリュームが大きく表面にある筋肉です。
基本的に同じ動きでどちらの筋肉も使われて無意識に使えば『三角筋』はしっかり働きます。
これをいかに大きな三角筋が使われる量を減らして、奥の小さな『棘上筋』をしっかり使うかがトレーニングの効果に関わってきます。
そこで、重さをかけてしまうと大きな『三角筋』が働かざるを得なくなってしまいますので、『棘上筋』が扱えるあまり重すぎない負荷(重さ)で取り組まないと目的はかないません。
ダンベルであれば0.5kgや1kgなどのちょっと運動しても
「軽いなぁ~物足りないなぁ~」
くらいで行わないといけません。
ゴムバンド(セラバンド)でも、何回でもやろうと思えばできちゃうくらいの一見頼りないきつさになるゴムのテンションで練習するのが大切です。
それを回数をじっくり行うことで1回1回インナーマッスルに少しずつ効かせていって負荷を与えることが成功のカギになります。
フォームを重視!反動を使わないようにする
インナーマッスルは、本来は運動をするメインの役割はありません。
先ほどの動きを例に考えていけば、腕を挙げるときに
- 腕を挙げる実際の動きをする(メイン、主役)
→三角筋(アウターマッスル) - 肩甲骨と腕をしっかり安定させて挙げるおぜん立てをする(サブ、脇役)
→棘上筋(インナーマッスル)
という役割分担になっていて、本来は腕を動かす時の主役にインナーマッスルがなることはありません。
しかし、そこをあえて本来の主役である三角筋の出番を減らして、脇役の『棘上筋』を使うためにはすぐにでしゃばる『三角筋』が緊張して硬くなっていないかを常に監視する必要があります。
高いパワーが必要になるような
- 重いものを扱っているとき
- 移動させるスピードが速いもの
などは特にアウターマッスルの出番になりますので、インナーマッスルをうまく使うためには
『そこまで重くないものをじっくりコントロールしながら動かす』
ことが求められます。
そこで、大切なのがフォームです。
動かすところはきちんと動かし、じっとしているところはじっとする。
全ての動きをきちんとコントロールして行うことが効果に直結します。
特にダメなのが、
- インナーマッスルに関係ないところがグラグラ動いたり
- 反動をつけて動いてしまう
ことです。
そうなると、インナーマッスルは本来のサブ的な安定を担う方にまわって、従来通りの主役に運動の役目を譲りますのでインナーマッスルトレーニングの意味を失ってしまいます。
そうならないように丁寧にフォームを作っていくことが求められるのです。
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体幹の筋肉をしっかり効かせて、指先は最大限脱力する
先ほどはフォームの重要性について確認してきましたが、そのフォームをきちんと作ることにもつながる大切なことがあります。
それは、体幹の筋肉(コアマッスル)をしっかり効かせることです。
細かい方法は別にして、最低限
- 背筋はしっかり伸ばして
- 下腹を前から奥に引き締める
ように意識して背筋にそって1本のすじが通ったようにすることです。
そして、それにあわせて身体の中心が安定することで、肩から指先や、股関節から足先に向けての余計な力が入りにくくなります。
指先や足先は、ダンベルやゴムバンドを持てる最低限の力を入れますが、
それ以上無駄に入れてしまうとインナーマッスルがうまく使えません。
一般的な筋トレではこの点はある程度意識しますがそこまで徹底しないでもトレーニング効果はあります。
しかし、インナーマッスルトレーニングにおいては、ここがうまくできないと効果が一気に減ってしまいますので注意して実践するようにしましょう
ダンベルなどで代用する方法とその注意点
基本は、ゴムバンド(セラバンド)を使用しますが、持っていない方はダンベルや水の入ったペットボトルでも代用可能です。
ただし、これらを使う際には、バンドのように動かしていく中で徐々に負荷が高まるわけではなく
『最初から最後までずっと同じ負荷がかかる』
ことから、特に動きのはじめから注意しておかないと指先に力が入りやすくなります。
その点はより意識を高めてトレーニングしないといけないことだけ再確認しておかれることをおすすめします。
おわりに
インナーマッスルトレーニングは、見た目と裏腹に実際にやってみると実感がつかめない非常にデリケートで難しいトレーニングです。
実際に行っている人の中でもはっきり言ってほとんどの方がうまくできていません。
ただ、やった気になってギュンギュンゴムを引っ張っているだけで、満足感はあるのでいいでしょうがきちんとできないなら普通の筋トレをしているほうがいくらか効率的です。
わざわざ低負荷でやる時間を作ってトレーニングするわけですからきちんとしたフォームで取り組んでいただければと考えます。
肩関節のインナーマッスルトレーニングの方法についてはこちらをご覧ください
「肩のインナーマッスルを時期や目的にあわせて実践的に鍛えよう!」
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