肘が曲がっている!?猿手の特徴と肘が痛くなった場合の対処の仕方は

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「肘を伸ばして床に手をつくと肘が痛くなることがある」
という方に多い『猿手(さるて)』は、比較的若い女性に起こる肘の状態を言います。

手のひらを上に向けて胸の前で肘と肘をあわせてみますと、一般的には肘の間に隙間が空くものですが、

肘同士がくっつく方がいてその状態を『猿手』と呼んだりします。

猿手であること自体は個性の範疇で問題はありませんが、その特性から負担がかかって肘を痛めてしまうこともあります。

そこで、今回は猿手のことを知っていただいたうえで、スポーツなどで負担をかけたくないときにできるテーピングの紹介までしていきたいと思います。

 

肘は誰でも外側に向かって反っているもの

最初に肘関節についての基本から確認していきます。

そのあと猿手と何が違うのかをみていくと猿手のことが理解しやすくなることでしょう。

肘は基本的には曲げ伸ばしをする動きしかできない関節です。

ここで注目したいのが曲がる方よりは反る方です。

肘は一般的な人でもまっすぐより少し反り気味になります。(5°)

そして、前からまっすぐ見たときの肘の状態は、外側に向かって腕が反っています。(外反)

この角度が

  • 男性 5~10°
  • 女性 10~15°

程度あるのが普通で『運搬角』と言われます。

バケツを持った時でも身体にバケツがひどくぶつからないのは、この外に反っている肘のおかげなのです。

これが正常値よりも角度が大きくなっている人のことを『猿手』と言いますが、この名称は医学用語ではなく一般的な呼ばれ方です。
(猫背、猪首などと同じような感じです)



 

猿手の状態と関節の弛緩性

猿手は生まれ持った個性で起こっていますので、基本的にはその角度を変えることはできません。

ただ、猿手ぽくてもそれが肘が伸びすぎていることで猿手になっている場合があり、それであれば改善することができます。

肘関節の動きは

  • 曲げていく
    →腕は内側に捻れやすく、まっすぐになりやすい(回内・内反)
  • 伸ばしていく
    →腕は外側に捻れやすく、外により反っていきがち(回外・外反)

という連動が起こる傾向があります。

そこで、一般的には5°(まっすぐより少し反り気味)の肘がより外に反ってしまうことで猿手に近づくことがあります。

このような関節がゆるいと言われる(関節弛緩性)方は若い女性に多く、それによってゆるい関節に負担がかかることで傷めてしまうことがあります。

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まずは、この関節弛緩性があるかチェックしてみましょう。

肘の反り過ぎを防ぐように意識することから始める

関節弛緩性が伴っている猿手の方であれば肘が外側に反ることが気になっていると思いますが、それよりも肘がまっすぐより過剰に反らないように気を付けるだけでもかなり肘関節にかかるストレスが軽減できます。

日常生活で手をついたりすることが多いと痛いというような場合であれば、動きを意識するだけでもよいでしょうが、スポーツをされている方であれば

  • 肘が伸びすぎないようにする機能のついた装具(サポーター)をする
  • テーピングで肘の伸び過ぎ・外向きの反りを抑える

などをすることも症状の程度によっては必要かもしれません。



肘を使うときの位置を気を付けるだけでも大きく変わる

猿手状態になってしまっているときに力がかかると負担になることは致し方ありませんが、それでもかかる負担の量を減らすことはできます。

そのための大切なポイントは、『肘と身体の距離を離さないようにする』ことです。

この距離が空けば空くだけ肘関節の負担がかかってくるものと思っていただき、スポーツでも言われますが『脇を締める』意識づけをすることが大切でしょう。

 

おわりに

猿手の方は関節がゆるいことで肘がより反りやすくなっていることで起こっているケースがあることを知っていただければと思います。

そうすれば対処できることがでてきますし、関節がゆるいというのは年々自然にゆるさがなくなっていくことからも一生の問題ではないと考えることもできます。

猿手について知っていただき、ご自分の状態によっては対処ができると思いますのでうまく活用していただければと思います。

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