いい病院・診療所の失敗しない選び方や医師との正しい接し方の心得
医師にきちんと答えてもらうための心構え
医師側の立場からなかなか患者さんとじっくり向き合っていくのが難しい事情というものを確認してきました。
しかし、だからと言って 『ぶっきらぼうなのを許してくれる時代でなくなってきている』 ことも確かです。
医師が病態や治療内容をわかりやすく説明し、質問にきちんと答えることが求められているのは確かです。
ただ、そこで患者さん側としてもそれを求めるばかりでなく医師とのコミュニケーションをうまくとるために
- 準備できることはして
- 注意しておくことは心得て
おかれるポイントを確認しておきましょう。
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- 長々としつこく話さない
質問に答えるのは医師の責務ではあれど、たくさんの時間を割けないのも確かです。
可能であれば事前に特に確認したいことを端的伝えられるように整理しておくと良いです。 - 的を得た質問をする
話している内容が質問なのか、ただ自分の身の上話を聞いてほしいだけのことをつらつらと話しているだけなのかわからない方がいらっしゃって終わりが見えない話をされるのは医師にとってもストレスです。 - 自己診断や仕入れた情報をひけらかさない
医療情報が手に入れやすくなったせいで急増してるケースですが、自己診断した内容をつらつらしゃべりだす方が多いです。
調べた努力を示したい気持ちがわかりますが医師からすればわかっていることを延々話をされるのに付き合うストレスも生まれます。
知識をひけらかすことは、時間の無駄で医師のストレスを溜めるだけの害悪のある行為と思っておきましょう。 - 過剰なお客さま根性を出さない
「長い時間待ったんだから・・」
「痛みのを我慢してずっと待ってんだから」
など、自分だけを大切にしろというわがままなお客様根性を出せば、医師であるとか関係なしに誰でもまともに話をしたくなくなるものです。
聞きたいことははっきりと言いましょう!
日本人として非常に不得意な部分なのですが、先ほどの注意点を気を付ける配慮ができていれば、それはあなたが医師に対しても最低限のマナーは守っているわけです。
それにも関わらず
- 患者さんから出た質問に答えない
- 嫌々答える
ような医師であればそんなところさっさと見切りをつけて二度といかなければいいだけのことです。
気になったことのひとつふたつであれば聞いても構いません。
是非聞きましょう!
いくら医師が順番のことなどを気にしていても
「先生、すみませんひとつだけおうかがいしたいのですが・・・」
なんて前置きをつけながら聞きたいことは言っちゃいましょう!
セカンドオピニオンについて
今や常識になりつつある『セカンドオピニオン』ですが、どういうものか復習しておきましょう!
『セカンドオピニオン』とは、
『現在診てもらっている医師以外の医師の見解を求める行為』
です。
基本的には、
- 現在診てもらっている医師(主治医)に『セカンドオピニオン』で他院を受診したいことを伝えます
- 主治医が今まで診てきた経緯や検査結果を含めた見解と治療内容などを記した『診療情報提供書』を出してもらえます。
- それを持って、自分で行きたいところを探すか、主治医から紹介してもらうかして違う医師の意見を聞きに行きます。
「それって、主治医の診断や治療内容に疑問を持っているって言っているようなものなんじゃないの?」
と思われるかもしれません。
それは、確かにそのような診断・治療内容や医師の説明が不十分で不安がぬぐえないときなどに求めることがよくあります。
それだけだったら
「主治医に対して砂をかけて去っていくような真似はできない」
ということでなかなか『セカンドオピニオン』を希望しにくいでしょう!
しかし、
- 家族やまわりの人に行けと言われている
家族や知り合いが
「ここの先生いいから是非1回行ってみたら?」
などと強く勧められている場合。
自分を心配しての勧めなので断りにくい - 治療方針が多岐に渡る疾患もある
病気によっては、たくさんの治療の選択肢があるものもありその中から患者さんの求めているものに対して最善かどうかを選択するための判断材料が欲しい などで『セカンドオピニオン』に行かれる方も多いです。
昔勤めていた病院での医師は、患者さんが治療に迷いを見せていたりした場合
「もし、セカンドオピニオンで他の先生の話聞きたいって思うようだったら、言ってください。そのときは書類書くからね」
と言っていました。
実際それで『セカンドオピニオン』に行かれる人もいて
その後に院の治療方針に納得して戻ってこられる方が多かったように思います。
そのため、
『セカンドオピニオン』を要求することにそこまで罪悪感を持つ必要はない
ことをご確認ください!
そして、『セカンドオピニオン』を伝えたときに
- 明らかに嫌な顔をしたり
- 接する態度が豹変したり
- 行く必要ないと断ったり
する医師はやめておくべきでしょう!
それは、
- 診断に自信がない
自分の診断・治療方針が外部に出しても何も問題がない!
という自信があれば行ってきてもらって満足して帰ってきてもらうほうが患者さんからの信頼も得られて手っ取り早いはずなんですね。 - 頭が固い
『セカンドオピニオン』が常識になっている現代に対応できていない医師は、治療内容自体も最新のものに対応できていない可能性があります。 - めんどくさい
診療情報提供書を書いて、紹介先の病院の予約をとったり結構手間がかかります。
それだったら『セカンドオピニオン』に行かずに、おとなしく治療を受けていてくれるほうがずっと楽ですね。
しかし、
「患者さんの不安を解消してあげたい!」
「医師は適切な医療情報を提供し、患者さんは自分にとって最良の治療を受ける権利がある」
と患者さんの気持ちを考えられる医師であれば断る理由なんてありません。
などがあって『セカンドオピニオン』に嫌悪感を示す医師もいるわけです。
そのようなところはこちらさっさと見切りをつけて他の病院に行きましょう!
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混んでいるところを選ぶべき?
世界の病院はどうかわかりませんが、日本の病院はなぜあんなに待たせるんでしょうか?
「予約優先制にしてくれたらいいのに・・・」
って患者さんは必ず思うはずです。
だって、病院で待っている患者さんは普通の人じゃなくてケガや病気で苦しんでいる方なのです。
それを1時間も2時間も待たせて平気っていうあの不思議なシステムは理解に苦しみます。
昔はよく患者さんに
「あんだけじっと座って待ってたらそれだけで余計痛くなったわ」
なんて皮肉を言われました。
「おっしゃる通りです」
と思いますので、ただ平謝りするしかありませんでしたね。
これから時代は病院もどんどん『予約制』に移行していくようになるはずです。
新しくできてきている病院の多くは『予約制』を採用しているところが非常に増えているようです。
しかし、業界全体としては制度としてまだまだ整備されているとは言い切れないのが現状ではないでしょうか。
しかし、この待ち時間が結構どこの病院でもあるのに驚きです。
確かにこの業界の現状をふまえてみると、そんなに混んでなさそうな病院は
- 評判が良くない病院か
- 予約制を導入している病院か
のどちらかなんでしょう。
そこで、ここでのポイントとしては
『予約制をしているわけでもないのにあまり混んでいない病院はちょっと気を付けましょう』
としておきます。
診療科目を確認する
これは、病院の看板を確認します。
例えば、『○○診療所』というところの診療科目をみてみれば
- 整形外科
- 外科
- 内科
と書いてあるとします。
そうすると、ここの医師が専門でもともとされていた可能性が高いのは
『1番最初に書いている』
整形外科である確率が非常に高いのです。
これは、日本の特殊な医療事情があって 『診療科目は医師の好きなように書いて構わない』 となっているのです。
そのため、
- 自分が得意でなかったり
- 専門で経験を積んでいない
診療科目もいれることができてしまいます。
そのため、たくさん診療科目があると診てもらう側からすると1か所で便利だと思いますが、医師の人数に対して診療科目が多すぎるところはちょっと注意が必要かもしれません。
全般をみてもらえる地元のかかりつけ医を探している場合でなければ
『診てもらいたい内容の診療科目が1番に来ている病院』
を選ぶことがポイントです。
口コミを聞いてみる
ネットが普及して情報が簡単に手に入る時代になったと言っても、
『口コミ』
のパワーが絶大なのは変わりません。
というのも、心理的に信用をおきやすいのはありますが、言う側からすれば
『口コミで言う以上下手なことを言って相手の不利益になることを避けたい』
という心理が働きます。
そのため、伝える情報は自分のわかる範囲で正確に伝えたいという心理が働くため、その情報は本人の主観だけによるものとはいえそこそこの信用をおくことができるのです。
そのため、
- まわりで評判の病院がないか?
- お勧めの病院がないか?
などをまわりの人から聞くのは、かなり高い確率でいい病院と出会えると考えます。
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ネットでの口コミの評判は・・
「口コミが当てになるなら、ネットの口コミサイトについても同じように考えていいの?」
と思われる方も多いと思います。
最近では、ネットで調べると『食べログ』『エキテン』みたいな口コミサイトの病院を扱っているサイトを探せば、病院の評判を知ることができます。
個人的にはグルメ関係をみるときには『食べログ』をよく使います。
しかし、口コミサイトというものは、
- 書いた人の主観
書いた自分に都合の悪いことは当然書きませんし、その時の気分や偶然に起きた出来事などが評価に左右されることもあります - 実名でないため無責任
無記名が基本なので、悪く言えば書いたことに対して本人は何の責任もありません。
『2ちゃんねる』みたいに言いたい放題なんてこともあります。 - 診療技術以外のこともある
受付の愛想が悪い、待ち時間が長い、などもちろんそれも病院の評価ではありますが、診断・治療に関すること以外の雑多な要素で評判が作られていることがあります。
ことがあるため、完全に信用することができません。 - サクラが混ざっている可能性
評判を良くするためにサクラに書いてもらっていたり、人のいい患者さんに書くことを依頼したりして書き込む人をコントロールしている可能性は否定できません。
などの気を付けておきたいポイントがあるのは確かです。
テレビなどでは
「ネットの口コミはあまり参考にしないほうがいい」
と専門家が言ったりしますが、私はこれらの状況をちゃんと読む側が分かってみれば十分に参考になると考えます。
逆にまだまだ閉鎖的な病院の情報をどうやって手に入れて判断すればいいんだろうかという疑問も出てきます。
病院でいい思いをしたり嫌な思いをしても大半の人は『口コミサイト』に書こうとはしません。
その中で『口コミサイト』に書き込みをしている人は、あくまでも
「口コミサイトに書き込もう!」
と思ったくらい書きたい動機が強い内容があるわけですからその言葉に耳を傾けてみる価値はあると思います。
しかし、
先ほどの注意からも完全にこれだけに頼るのはリスクもありますので、他の情報と合わせて判断するときの材料のひとつには十分なりえるものと考えます。
おわりに
少し長くなりましたが、
『地元の診療所でハズさないためのポイント』
を紹介してきました。
こと外科・整形外科疾患に関わるような疾患の場合では、病院でなくて
『かかりつけの治療院にまず行って相談してみる』
というのも
- 近くて
- 親切で
- 待ち時間も少ない
など利便性が高い方法だと思います。
医師側の多忙にせざるを得ない事情も多少分かったうえで、こちらの言いたいこと・聞きたいことをちゃんとわかってもらえるように適切なタイミングでうまく伝え、医師とのコミュニケーションを円滑にすることはこちらも努力すべきかもしれません。
そのうえで、今回のポイントを参考にしていただいて、必要以上に迷わず、困らず、恐縮せず良い医師との出会いが見つかれば幸いだなって思います。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
「自分の身体について直接相談したい」
「実際に自分にあったエクササイズを指導してほしい」
と思われた方は、こちらで直接診せていただくこともできます。

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