足首の後ろの奥が痛くなるスポーツ障害!『有痛性三角骨障害』とは
足関節後方インピンジメント症候群の治療
『有痛性三角骨』を含む『足関節後方インピンジメント症候群』の治療は、
手術をしない『保存療法』
が第1選択になります。
では、その『保存療法』を順番に紹介していきましょう。
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安静
原因や足首の後ろ側で何が傷んでしまっているかというのは様々です。
ただ、そこに『炎症』がおこっていることは確かで、そのため『治療』は必要以上に足を使わない
『患部安静』
が原則です。
スポーツは休止が原則ですが、
- 『初期(軽症)』(スポーツに支障をきたさない)
テーピングやサポーターなど他の治療を組み合わせながら、スポーツ活動の時間を減らすことでうまくケアしていける場合もありますが加減ができない人が多いのであまりお勧めしません。 - 『重症』(スポーツや日常生活に支障をきたす)
スポーツは全面休止する必要があります。
そのまま続けていてはいつまで経っても治りません。
特に『三角骨』があった場合でスポーツ続ける人は『手術療法』になってしまう方が多くなります。
鎮痛処置
『湿布』や『消炎鎮痛薬』の処方を受け、痛みと炎症をおさえます。
治療期間中『痛み』が続くのは辛いでしょうから一時的に『痛み』をとっているだけです。
だましだまし行うことは後で倍になって自分にはね返ってきます。
注射
- 痛みを抑えるために『局所麻酔』
- 炎症を抑える『ステロイド注射』
をすることがあります。
個人的な印象では、これら『注射』はよく効いている方が多かったように思います。
しかし、『ステロイド注射』は筋肉や腱を弱くしてしまうため、何回も行うことは避けられます。
『注射』で症状が大きく改善したといても、他の治療はしっかり続けるべきではないかと考えます。
理学療法
病院などで行われるリハビリです。
- 電気治療
痛みを和らげる目的で、痛みのあるところを中心に低周波などを流します。 - 温熱治療
緊張してストレスを与えている『長母趾屈筋』などを温めることで血流を促進や筋肉の緊張を緩和することが目的になります。
この場合であれば、直接痛いところではなく、ふくらはぎあたりを温めることがよいでしょう! - マッサージ
筋肉の緊張をほぐすことで『長母趾屈筋』の緊張を和らげたり、動きやすくすることが目的です - ストレッチ
『長母趾屈筋』の緊張を緩めることを目的とします。
後方の組織のつまりをとる目的にもなります
手術療法
- 保存療法でも改善がなかなか見込めない
- スポーツを続けたいという希望が強い
などの場合には、『手術療法』がされることもあります。
『三角骨』など原因がはっきりいている場合には、『手術療法』が選択されることが多いです。
スポーツを止めたくない患者さんの希望と、手術の成績が良いということからそのような選択をされるのではないかと考えます。
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足関節後方インピンジメント症候群のテーピング
テーピングをしても『痛み』がなくなることはほぼありませんし、毎回貼らなければいけないし面倒です。
やればやるほど費用はかかりますし、かぶれる場合もあって好きじゃないと思われる方も多いと思います。
しかし、少しでも負担を減らすことが症状を早く治めるためには必要です。
「少しでも早く治して、スポーツ復帰したい!」
と思われているなら、面倒だとか言っている場合ではありません。
今回、使用するテープは、
一般的に『キネシオテープ』と呼ばれる
肌色で伸縮性のあるテープです。
ドラッグストア(薬局)でも売っていますし、ネットでも購入可能です。
メーカーによって、多少の差はありますがとりあえずどれでもいいので用意しておきましょう!
こちらでは、
『キネシオロジーテープ 50mm ニトリート社製』
を使用します。
- テープを2本用意します。
角は丸くカットしておきましょう!
・1本目→踵の内側~外くるぶしまで
・2本目→足の甲~脛の前の筋肉全体まで - 1本目のテープを足の甲から貼る
分かれているところはまったく引っ張りません。
足先を上に向けておいてから自然なテープのテンションを保ったまま写真を参考に貼り付けていきます。
引っ張り加減は自分で調整していただければと思います。 - 2本目のテープを貼り付けます。
踵の内側にテープの端を貼り付けます。
そこから足の外側を上に挙げるようにします。
テープをそこそこ引っ張りながら外くるぶしに向かって貼ります。
テープを引っ張るのは真ん中のところだけで端の数cmは引っ張らないように注意しましょう! - 完成です。
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おわりに
『有痛性三角骨障害』 『足関節後方インピンジメント症候群』は、
- スポーツで足先を下に向ける動きで酷使しすぎた『使い過ぎ(オーバーユース)』による負担
- 足先を下に向けた状態で急激な負担がかかることによるもの
ことなどが原因でした。
『有痛性三角骨障害』とその『三角骨』という余分な骨があることが問題なら痛みがとれないんじゃないかと不安になられる方もいらっしゃると思います。
しかし、
- 三角骨があっても問題なく過ごせている人はたくさんいる
- 三角骨に負担がかかり『炎症』などの症状で『痛み』が出ている
などから、
きちんと治療していくことで、『三角骨』がある状態とうまく付き合っていけるようになれるとは思います。
治療もいきなり『手術療法』となることはほとんどありません。
原則は、『保存療法』をします。
重症になってからでは、治りにくいのは当然です。
まずは、自分ができることをしっかり行ってみられることをお勧めしたいと思います。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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