肩や腕が痛い時、誰でもできる簡単・便利な『三角巾』の固定方法!
「肩の怪我をしたときの応急処置として固定する方法が知りたい」
「三角巾を実際に使ったことがないから着け方が知りたい」
「三角巾がないけど腕を固定したいときどうしたらいい?」
昔から痛くなったりして動かせない腕を固定する方法として『三角巾』があります。
「なんでも新しいほうが便利でいい!」
と古いものを軽く見てしまう時代かもしれませんが、『三角巾』のような時代の流れに関係なく使えるものもあります。
そこで今回は三角筋の
- 基本から応用までの着け方
- 三角筋で固定が足りないときの固定力アップの方法
- 三角巾を持っていないけど緊急に固定したいときの代用法
について紹介したいと思います。
落ち着いてやれば必ずできる三角巾の着け方
三角巾を用意します。市販でも薬局で売っていますので購入しておかれるのもよいのではないでしょうか?
- 患者さんには、腕を身体に近づけて肘は直角(90°)より少ししっかり曲げておいてもらいます。
- 三角巾を広げます。
- 三角巾の真ん中を腕に沿うように当てます。
- 背筋を伸ばして目線を前に向けてもらいます。
三角巾を結ぶときに患者さんの気持ちが『三角巾』にいくため、うつむき気味になります。
- 患者さんに反対の手で腕を支えて角度を保ってもらうようにします。
自分で全てやろうとするとかならず患者さんの腕が下がり気味になりますし、不用意に動かすことで痛みを与えてしまう危険があります。 患者さんに手伝ってもらえるならその方が確実です。
- 背中側に端を回して結びます。
結び目は背骨の上に来ないように少しずらすのがポイントです。
- 手の方の端は、指の付け根くらいに合わせておきます。
- 肘の方の端は、肘を包むように縛ります。
しばらくすると、腕の重みで腕が下がってきます。
そのことを最初に計算しておいて腕の角度は、肘が90°かそれより上に上がっているくらいにしておきましょう!
腕を密着させてより固定力を高める三角巾の着け方
『三角巾』を着けると、腕・肩が不用意に動きにくくなるので『痛み』が減ります。
それは、非常にいいことですがその反面
- 腕を動かせないため不便
- 見た目がいかにも『けが人』で恥ずかしい
- 首・肩がこる
というつらい面が起きます。最初の2つは避けようがありませんが『首・肩こり』については三角巾の着け方を工夫することで楽にすることは可能です。応用の『三角巾』の着け方を紹介します。
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大きめの『三角巾』を用意します。通常の着け方より長さが必要になりますので通常よりワンサイズ大きいものを選ぶ必要があります。
まずは、三角巾を着ける準備をしていきますが、それは通常の着け方のときと変わりません。
- 患者さんの体勢
患者さんには、腕を身体に近づけて肘は直角(90°)より少ししっかり曲げておきます。
- 三角巾を広げます。
- 三角巾の真ん中の線を腕に沿うように当てます。
- 背筋を伸ばして目線を前に向けてもらいます。
ここまでは通常の着け方と同じです。ここから少しだけ着け方が変わります。 - 手前にある布を通常は首にもってきますが、ここを『背中に回してから首の反対側に背中側からまわす』ように布をつけます。
- 手の方の端は、指の付け根くらいに合わせておきます。
もし、布が余るなら外側向けに折り返しをしておきましょう! - 肘の方の端は、肘を包むように縛ります。
この着け方は、
- 首・肩がこりにくい
- 体に腕が密着しやすいことで安定しやすい
ですが体が大きい人などは背中側にまわしきれないこともありますので、やや『向き・不向き』があります。
三角巾の固定力をアップする工夫
『三角巾』で固定することで『痛み』はましになりますが、応急処置で適切な処置を受けるまでの間などでは『痛み』が抑えきれない場合もあります。
そういった時には、身体に腕を密着するように『バンド』を巻き付けるとよいです。
- バストバンド
『肋骨骨折』をしたときなどに巻き付けるバンドです。
非常につけやすく伸縮性もあるため、着け心地がいいです。
- コルセット(腰部固定帯)
通常、バストバンドがあることは少ないので、『コルセット(腰痛ベルト)』をお持ちの方はまだ多いのでそれで代用してみましょう!
- バスタオル
『バンド』をもっていないという場合には『バスタオル』を巻き付けます。
固定力は優れていませんが非常時には仕方ありません。
- サランラップ
手に入りやすくてなにより簡単に巻きつけることができるので意外に使える方法です。
・見栄えが悪い
・通気性が悪い(夏には向いていない)
などの欠点がありますが非常時には見た目なんか言ってられない!という方にはお勧めです。
これらを『三角巾』の上から巻きつけます。
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三角巾を持っていなくても代用できるし実は着け心地のいい方法とは
「肩や腕が痛くてとにかく固定してから病院に行こうかと思っているけど、三角巾を持っていない・・」
三角巾はあれば便利ですが家に常備していることの方が少ないです。
そういうとき三角巾ほど便利には固定できないにしても、何かしらで固定できるかできないかでは痛みの楽さが大きく変わります。
そこで、おうちにあるもので代用して腕を固定する方法を紹介します。
スーパーのレジ袋で代用する
代用するものといてスーパーでもらう『レジ袋』を使います。
これは、
- 簡単に材料を調達できる
- 誰でも簡単にできる
というメリットがあります。
1番大きなサイズの『レジ袋』を用意する必要がありますので家で1番大きなレジ袋を使いましょう。
では、さっそくはじめましょう!
- レジ袋の横側をカットします。
- 持ち手のところを首にまわせる範囲までカットします。
- 『レジ袋』の底面に腕を通し、持ち手のところを首の回して縛ります。
これで完成です。見た目の悪さを除けば想像よりも実際の着け心地はいいものです。そこに『サランラップ』を巻き付けたら最強です!
かなりの固定性がありますし、蒸れることを除けば三角巾よりもフィット感があって着け心地はいいですので緊急時には使えるほうほうです。
おわりに
『三角巾』は古いようで今でも十分使えるグッズですが、今は昔よりも身近なようで身近でありません。
やってみれば誰でもできることなのですが、それがわからないからやってみようとも思えないですね。
そういう思い込みを捨てて、まずは一度『レジ袋』などで試してみてください。
実際やってみると、見栄えの悪さと簡単さ・便利さとのギャップに思わず笑みがこぼれてしまうことでしょう。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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と思われた方は、こちらで直接診せていただくこともできます。
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ありがとう
勉強になりました。ありがとうございました。
首にかけるとか本気ですか?センスないわ
当サイトをごらんいただきありがとうございます。
誤解を与える表現をしていたかもしれません。ご指摘をもとによりよい内容にできればと考えております。
センスとかはありません…。
ある物で処置するのが1人の命を救います。言葉は慎みましょう。
入浴時も腕を固定しなければいけないのですが、
さらしでは洗濯物が増えて大変です。
またひとりでは首の後ろでひもを結ぶのが無理なので、このレジ袋での方法は秀逸だと思います。
当サイトをごらんいただきありがとうございます。
何で三角巾をつけているかによりますが、三角巾を着けている方にとっての問題は
・入浴(骨折などでは入浴を控えていただき、身体を拭いていただいたりします)
・衛生面(おなじ三角巾つけているとドロドロになってきます)
・着脱(毎回結び目をほどかず、頭から服を脱ぐようにします)
など、夏場なんかだとギプスなどと同様最悪な環境だなって思います。
ご苦労や痛みでつらいところが少しでも楽になっていただければ幸いです。
情報ありがとうございます。
レジ袋のアイデア、災害時にとても有意義な情報だと思いました。
災害時に、意外と有用なのが、ラップとか、レジ袋とか、新聞紙ですよね。
ありがとうございました!
妻が手首から肩、首にかけて痛がっていたので、ググってこの記事を見つけ、早速この通りにやりました
本人曰く「とても快適」だそうです!
当サイトをご覧いただきありがとうございます
記事が奥様の痛みの軽減のお役に立てて何よりです。
左鎖骨骨折、手術後、三角巾・固定中です。参考になります。三角巾・結束の家内と目から鱗です。ありがとうございます。
当サイトをご覧いただきありがとうございます。
参考になっていただいて何よりうれしく思います。
とても勉強になりました。ありがとうございました。
レジ袋実戦してみました。とってもいいアイディアだと感じました。付け心地とっても良かったです。
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お役に立つ情報をお届けできて非常にうれしく思います。