外反母趾で親指が痛むのを楽にして変形がひどくならないようにする治療の選び方のポイントは?
歩いている時に、足の親指の付け根が痛んで足をみてみると親指が外側に曲がっているような気がすることがあります。
この状態をみたら
「あ・・外反母趾になっているかも・・」
と気づかれるかもしれません。
外反母趾は、ヒールを履く女性にとっては切っても切れない縁がある疾患なので女性であれば名前くらいはご存知だと思います。
足の親指が歪んで痛んでしまうのは、その部分に体重の負担がかかっているのは確かなようです。
外反母趾で歪んでしまった指は元に戻ることはありません。(手術をすれば別です)
なので、なってから後からケアすればいいや・・という考えでは取り返しがつかないことになる可能性もあります。
なるべく早くこれ以上悪化しないために
- 何をするのが1番効果的なんだろう?
- 病院や治療院などに行ったほうがいいのか?行くとしたらどこがいいのか?
選択肢があれこれあって悩むものです。
どれもそれぞれに効果はありますが、全部行くような時間がある方は非常に少ないでしょう。
そこで、効率的に外反母趾の痛みを改善するために選んだ方がよさそうなものを治療家の私が患者さんに実際お勧めする内容をランキング形式で紹介していきます。
1.セルフケア
外反母趾にとって1番問題なのは、そうなってしまった原因がご本人の自覚の有無にかかわらず自分自身が持っているということです。
そのため、自分がその原因に気づきアプローチをすることが必要不可欠になります。
そこで、アプローチとしては
- 足の指に負担がかかる履物を変える(ハイヒールや先のとがった靴)
- 足の指あたりに強く負担がかかりやすい体重のバランス
を変えていくことが必要です。
靴に関しては、履かないのが理想ですが履くとすれば
- ヒールはあまり高すぎない(6cm以下)
- 先がとがっていて足の指を圧迫するデザインのものは避ける
- 中敷きがクッション性があるもの(革靴などはソールが硬いものが多い)
などを注意して普段から履く靴を選ぶことです。
ここで、特に注意したいのが『外反母趾はなんとかしたいと言っているのに靴にお金をかけられない人』が意外にいらっしゃいます。
値段がすべてとまでは言いませんが一定以上のきちんとしたつくりの靴を手に入れようとすれば必然的に価格帯もそれなりのものを選ばないといけません。
また、普段の生活においては
- スリッパよりは鼻緒のついている草履を履く(5本指靴などもあります)
- 裸足や5本指ソックスなどを使用する
などして、足の指(趾)を普段からきちんと使えるようにしておくことも大切です。
そして、外反母趾で足にかかる負担を減らすためには身体の筋肉バランスや歩き方などをきちんと整えるのが確実な方法です。
それをするためのエクササイズなどはこちらを参照ください。 スポンサーリンク
「外反母趾とはパンプスだけが原因じゃない!正しく知る本当の原因は」
2.インソールを扱っている治療院(整骨院・整体院)や靴の専門店
立ったり歩いたりしているときの環境を整えることが1番大切です。
きちんとした足にやさしい靴やクッション性のある『中敷き(インソール)』を普段から着用することは重要です。
自分でインソールなどを購入することは不可能ではありませんが、できれば専門で取り扱っているところでみてもらうほうがよいでしょう。
3.病院(整形外科)
病院に行っても外反母趾で歪んだ足趾を治してもらえません。
あまりにもひどくてどうしようもない場合には手術で骨を切ったりして戻していくことができますが、それはよほどのことですし最終手段と思っておかれるとよいでしょう。
手術以外で病院に行く意義としては
- 外反母趾がどのくらいの程度なのか病態をきちんと把握しておきたい
- 整形外科から紹介でオーダー靴やインソールを作ってもらいたい
などでしょう。
4.整体・カイロプラクティック
外反母趾は靴だけが原因と言われがちです。
確かに靴は最大の原因ですが、原因は靴だけではなく物理的な体重のかかり方による負担が重なっているケースもあります。
そこで、骨盤矯正・整体などで足にかかる体重の負担を整えていくアプローチは有用です。
セルフケアをしながらプロの手も借りることで相乗効果を狙うことができるのではないかと考えられます。
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5.整骨院・マッサージ屋
電気やマッサージなどの典型的な整骨院の治療で患部だけを電気やマッサージで筋肉を緩めるのはその場の痛みを解決するのには役立ちますが、負担の蓄積の問題を根本からアプローチできないとせっかくの施術が焼け石に水になってしまうことが懸念されます。
そのため単体ではあまりおすすめしにくい選択肢となります。
6.鍼灸院
鍼灸治療は、全身のバランスを整えることが得意な治療方法です。
しかし、物理的な負担が原因の主となる疾患には効果を期待しづらくなってきますので鍼灸をされる場合は、インソール・靴やセルフケアなどを併用しながら根本治療をするというスタンスがよいかと考えます。
まとめ
外反母趾による足趾の痛みは、靴や歩き方が原因のほとんどになり靴や身体のバランスが悪くて負担が集中しやすくなる問題が多いです。
そのため、病院に行って診断してもらうことは大切ですがそれ以上に自分がどんな負担を何でかけているのか、じっくり観察しながら現実的にその負担を軽減できるように靴や生活習慣・歩き方などをきちんと変えていけるかが症状の改善に対して重要になってきます。
しかも、これらの努力をしても1度変形したものは基本的には元通りにはなりません。
そのためなるべく早く気づき、早く対処してひどくならないようにしないと、一度破綻した構造からは滑り台をすべるように悪化していきやすくなりますので注意が必要です。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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