身体の歪みへの誤解を解き、効果のある対策で改善を目指そう!
「身体(骨盤)が歪んでいるのが気になる」
「歪み対策には何を気を付けたらいいんだろう・・」
と、身体の歪みに関しては女性の半数以上の方が気になると思われているようです。
実際にまわりに聞けばほぼ100%、身体の歪みが気になるという答えが返ってきます。
誰もが気になる『身体(骨盤)のゆがみ』を改善したいと考えたときに
- 専門家(治療家)に頼って矯正して直してもらう
- 自分で歪みを改善できる、もしくは悪化させないことを気を付ける
などが思いつきます。
今回は、身体(骨盤)のゆがみを日常生活の中で改善・悪化予防のために自分でできることについて紹介していきます。
足を組むのをやめる前にするべきことは・・
骨盤を歪める原因になる悪習慣の代表として有名なのが『足を組む』座り方をすることです。
見た目に左右非対称で骨盤の状態もいわゆる歪む状態になっているような印象があります。
実際に骨盤の横側を触って左右の高さを比べてみてください。
明らかに左右の高さが異なっていることが確認できます。
骨盤の左右バランスが均等でないことは確かですが、習慣になっていることをいきなりやめるのはお勧めできません。
その根本には『もともと坐っているときの姿勢が悪い』のがあって、それが原因で崩れている身体のバランスを補正するために足を組むケースがあります。
足を組むのを無理やりやめるのではなく、足を組む原因を改善していくアプローチをすれば、
- 全体的に姿勢・プロポーションが良くなる
- 肩こり、腰痛などが出にくくなる
などのいい効果を得ながら自然に足を組む頻度が減らすことができます。
リュックを背負うことで安心していてはいけない
次によく身体の歪み予防でおこなうのが、カバンを片側にかけるバッグからリュックにすることです。
これ自体は悪いことではありませんが、よくて悪化をゆるやかに防いでいる程度の効果しか期待できません。
リュックにしたことで安心して他のことに無関心で何も対策をしなければ大きく変わりませんので過剰な期待をしないようにしましょう!
かばんのかけ方の選択についてはこちらで詳しくその方法を紹介しておりますのでお読みください。
腕をつい組んでしまう人は・・・
意外なことに腕を組むという習慣は欧米と比較しても日本人に多い傾向があるらしいです。
確かに、腕を組むのはなんか偉そうな雰囲気になってしまうこともあってあまりしないように気を付けていてもいつの間にか組んでしまうことってありますね。
腕を組むのは心理学的には、心を開いていない、自己を防衛する、などの意味合いがあるようなので親しい間柄ではしたくないものです。
それなのになぜか腕を組んでしまう原因には、猫背が関係します。
猫背の状態では肩関節の筋肉にかかる重力の負担が大きくなります。
その状態で腕がブラブラ下がっていては肩が疲れてしまいます。
そこで、腕を組めば、腕が身体にひっついて、絡まって固定されているのでブラブラしないため安定して肩が疲れにくいのがあります。
その理由で身体が自然に腕を組ませるように働くこともあります。
もちろん、腕を組めば肩の左右の高さや腕の捻じれ方が左右非対称になりますので、ある程度は減らす方向にもっていきたいですがこれを無理やり止めるのは足を組むのと同様効果的ではありません。
腕を組む原因をうまく取り除くことで自然にその習慣を減らせる方向にもっていくのが大切です。
姿勢を正すことから始めるのが効果的で確実な道
身体(骨盤)のゆがみが起こるにはいろんな要因がありますが、共通してゆがみが強く出てしまう要因に
『重力に負けて身体が地面に押しつぶされている』
状態があります。
1枚の紙がスッとまっすぐ立っていても、その長さを短くするように上から紙を押さえればどこかしらがふにゃっと曲がります。
それは押さえ方をどう変えても、元の長さに引きあげない限りは紙は再びまっすぐになることはありません。
これと同じで身体もしっかり引き伸ばされているほうが全体的に歪みは小さくなりますのでしっかり背筋を伸ばして姿勢をよくすることがすごく大切なのです。
できれば両利き使いができる訓練をするのが理想
脚を組む、腕を組む、カバンをどうこうする、というのもひとつの有効な方法ではありますが、それはその動作をしたときだけに起こる歪みです。
そんな決まった時だけのゆがみよりももっと根本的に左右非対称なことをしていることに目を向ける必要があります。
それは『利き手・利き脚』による決まった動作です。
- 前のものを取るとき
- お箸・スプーン・鉛筆を使うとき
- ボールを投げる、バットを振る、傘をさす
- 物をまたぐ、ボールを蹴る、立ち上がるときに踏ん張る脚
- 自転車に乗るときの方向
など利き手・利き脚使用を考えれば、日常生活のあらゆる場面でその非対称性がはっきりしてきます。
これらの膨大な左右非対称は、当たり前すぎて目につきません。
それに比べたら、足を組むなどはほんの限られた時間だけ歪めていますので、もっとしっかり身体のゆがみと向き合いたい方は
『両利きになる練習を少しずつする』
くらいの気合が必要になります。
明らかに身体が歪むように社会が作られている
更に社会生活の環境を眺めてみますと、基本的に右利きが多い今の社会では右利きに有利な造りになってしまっています。
- 公衆電話
- 自動販売機の金銭投入口
- 車・バイクのアクセル・ブレーキ
などを思い浮かべればわかっていただけるでしょう。
また、仕事によっては明らかに偏った動きを延々と繰り返す方もいらっしゃるかもしれません。
これらをひっくるめて考えれば、すべての人が身体は左右非対称で、その非対称性をゆがみと呼ぶなら誰しもが歪んでいることは確実です。
そして、それをある程度の範囲におさめるのは確かに有効ですが、それでも足を組むのを気を付けるくらいでは足りなくて、もっともっと自分のゆがみについてみつけていく必要があるのです。
骨盤矯正はしてもあまり意味がない
そこで、よくあることなのですが身体のゆがみを『骨盤矯正』などで治せるという考えについてです。
まわりでも治療に通ったことのある方がいらっしゃいますが、そこそこの金額がかかるわりに『骨盤のゆがみは完全になくならない』ことを知っておかれるとよいでしょう。
一時的にその歪みを正す方向に強く刺激を入れるので、そのときは治療前よりはいわゆる整った状態になります。
しかし、その後の日常生活のありとあらゆる場面でゆがめることを続けていますのでもしその歪みが矯正された状態を維持したければずっと通い続けるしかありません。
身体のどこかが痛くてバランスを急激に整える必要があるときには有効ですが、それ以外ではずっと続けないと骨盤のゆがみが整った状態を維持できないでしょう。
自分の身体の歪みをより深く実感するところからはじめよう
自分の身体の歪みに関しては、緊急時か明らかに経済的に余裕のある方でない限りには自分で気づいて自分でケアしていくのが確実な方法です。
たぶん普段の自分のゆがみがどれだけ起こっているかについての実感をまず深めていけば、今回の内容もうなずけるはず。
そこから改善するために何をするべきかもわかってこられることと思います。
おわりに
身体の歪みは誰もが気になるところです。時には偏った生活や仕事の動作などによって負担が強くなって身体を壊してしまうこともあります。
そのため、他人(治療家)に頼ることは時に必要ですが
- そこまで期待しているほどの成果をあげてくれるわけではない
- 自分で気づきアプローチをする方がはるかに高い効果が得られる
と言えます。
自分の姿勢・身体の歪みをまず再発見していただければまずするべきことがはっきり見えてきます。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
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