膝を痛めないために膝が自然に鍛えられるちょっとした生活習慣のポイント
ある年齢以上になると、長年の負担で関節が傷んだり足腰の筋肉が落ちることも重なって膝が痛くて悩まされてしまう方が急増します。
経験的には、腰痛・肩こりに次いで膝痛が多く、膝痛を持つ方には腰痛・肩こりが同時に起こっている方がほとんどです。
身体のあちこちが痛いと快適で充実した毎日を過ごせません。
痛くなってから治療やセルフケアをすることも大切ですが、それだけみなさんが傷めてしまうことが分かっているのならそうなる前に少しでも予防しておきたいと思われることでしょう。
しかし、まだ痛くなっていない膝のためにわざわざ時間や労力を割いて予防するというのは、頭ではわかっていてもなかなか腰が重くてできないはず。
そこで、今回はちょっとしたことを採り入れるだけで膝のセルフケアになることを2つ紹介させていただきます。
わざわざ余分に時間や労力を割かずに始められることからスタートして、意識が高まったら他のトレーニングも順次取り入れるのが目標達成の秘訣になるものと考えます。
トイレでは和式を使うこと
昔は当たり前だった和式トイレも今では洋式が主流になっています。
洋式トイレは
- 立ち座りが楽にできる
屈む範囲が狭いので、立ち座りが楽です。
膝をすでに痛めている方は洋式を使用されるほうがいいでしょう。 - ウォシュレットなどがついている
洋式の方があれこれと多機能な便座になっています。
などの利点があって普及していますが、和式トイレには
- 衛生面で有利
便座におしりを直接つけるのが嫌という方も多くいらっしゃいます。 - 立ち座りが深い
ここが今回のポイントです。
毎回深く屈むことは日々のトレーニングにつながります。
という利点があります。
洋式の方が進化しているしお手軽にできるはずなのに、まだまだ和式がなくならないのはそれなりにニーズがあるともうかがえます。
実際に和式トイレを使うことの利点を考えます。
1.下半身の筋力強化になる
洋式と和式で座るときに曲がる膝の角度の差を考えると、洋式が半分程度に済んでいることが分かります。
そこで、筋肉の使用量がただ単に倍になるかと言えばそうではありません、明らかに下から上にあがるほうがパワーを使います。
更に、足首や股関節の曲がり角度も計算に入れると
- 足首
ほとんど曲がらない→最大限曲がる - 股関節
60%程度曲がる→最大限曲がる
ことも考えれば、やはり3~5倍くらいの運動量になると考えてもよいでしょう。
体感としては、ハーフスクワットとフルスクワットをしたしんどさで比較してみるとこのくらいで私は納得かと思います。
2.足首・膝・股関節のストレッチ効果
何より大切なのが、足首・膝・股関節のすべてが完全に曲がり切るところです。
普段の生活でストレッチの習慣がない方であれば最大限に関節を曲げるようなことはありません。
特に足首の柔軟性が低いと膝にかかる負担は大きくなるとも言われていますので、負担軽減の効果も期待できます。
関節やそのまわりの筋肉の柔軟性を養う訓練ができていると思えば非常に価値が高いです。
3.体調への意識が高まる
和式トイレのときの方が排泄物を直接見る傾向があり、日々の便の状態から体調を意識できるのが良い点と考えます。
洋式トイレだと、終わった後立てば便器内は自分の身体で見えず、流そうと振り返った時には流すことに意識があるため確認をあまりしません。
しかし、和式トイレでは衣服をつかんで立ち上がるときに下を向くと視界に入るため自然に確認できてしまうからではないかと考えますが、これはもしかしたら私だけかもしれません。
正座をすることを意識する
最近では環境の洋式化が進んでなかなか床に座ることがなくなり、椅子を使うことが多くなっています。
そうすると、足首・膝は限られた範囲の中でだけ動くことになり、そのような生活であれば筋肉の柔軟性は低下していきます。
時には、しっかり曲げたり伸ばしたりする動きがストレッチ効果を生んで柔軟性を保つことになります。
そこで、特におすすめなのが正座です。
5分程度で十分ですが行うことで椅子に座るよりも
- 足首やすねのストレッチになり足の疲れがとれる
- 膝がしっかり曲がって膝関節の柔軟性をつくる
- 骨盤が立って背筋が伸びて腰や背中が楽になる
などの効果が自然と得られます。
長時間する必要もありませんので、床に座る機会があるときにパッと少しだけ正座してみられてはいかがでしょうか?
自分で実践するときが選べるのが1番のポイント
今回の2つのことを実践するとき
「膝をたくさん曲げたり伸ばしたりするのも負担になるんじゃないですか?」
という疑問が起こるかもしれません。
膝の屈伸動作でも多少の負荷がかかるのは確かですが、1番関節に負担がかかるのは
- 自分の筋力でカバーがきかない負担
- 頻度があまりにも高い
というような場合です。
これらは、仕事や生活動作の中にその動作が組み込まれている方に多く、疲れているときや膝の調子がわるくても『しなくてはいけない』ときに無理をするのが1番負担になります。
その観点からすれば、今回の2つの動作は普段から積極的にしている方は少なく、状況に応じて
- 洋式トイレを使用するときもいれる
- 正座をしないで椅子や他の座り方をする
など、その実践する時間や回数などを自分でいくらでも調節できることです。
スポーツ選手がトレーニングをするときでも、適切な量をすればパフォーマンスが挙がりますが、オーバートレーニングをすれば身体を壊します。
結局は鍛えるためには多少の負荷をかけなくてはいけませんが、重要なのは
『自分の身体にあわせた負荷をかけて無理をしない』
ことです。
その選択の自由があるからそこ、負担を必要以上にかけず安全に配慮して実践できると考えられます。
おわりに
膝が痛いと悩まれている方は、非常に多く特に女性にとっては加齢に伴い誰にでも起こるものと言えるくらいのものです。
痛くなってしまってから、関節が傷んでから、のケアや治療では症状は改善されますがきちんと予防をすることに比べたら明らかに時間も労力も費用もかかります。
だからと言って、現在何も辛くないことに少しも時間や労力をかけたくないというのも確かでしょう。
だからこそ、今回紹介させていただいたことだけ気づいたときにすれば、余計な手間がかからず
- 膝関節まわりの筋肉の柔軟性を高めるストレッチ
- 膝の屈伸や身体を支える筋肉の強化
に自然につながってくれます。
効率的に過ごしたいからこそ、膝が痛くないときにちょっとやっておくのがおすすめです。
膝をすでに痛めている方にとっては、程度が軽く痛みが出ないようであれば加減して実践していただいてもよいですが、痛いのを我慢して無理して行うことは避けてください。
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