子供の姿勢を育む椅子の座り方は正しく指導してこそ身につけられます!
背もたれにもたれてはいけない
次に大切なことは
『背もたれはいい座り方をするためにもたれて身体を支えるためにあるものではない』
ということです。
実際に背もたれを使ってみるとよくわかりますが、必ず
- 背中が丸くなる、猫背になる
- 腰が抜けて骨盤が寝てくる(骨盤 後傾)
が起こります。
背もたれにもたれながら、いい姿勢を作ることが決してできません。
きれいな姿勢をみせることを生業にしている俳優・女優・モデルさんをテレビでみてみると良い手本になります。こういう方たちは基本的に背もたれを使いません。
「じゃあ、何のために背もたれがあるの?」
という疑問が出てきますがそれは、長時間の座り姿勢で同じ姿勢を続けるのは身体に負担がかかるので、ちょっと休憩するときや体勢の転換をさせることも必要でそのときにだけ背もたれを使うのです。
なんとなく、
- なぜ、お尻を引いたり、背もたれを使ってはいけないかそれらの注意をする必要があるのか
おわかりいただけたと思いますが子供さんにどう伝えていくかが大切で『できるだけ簡単にわかりやすく』教えるポイントを紹介していきます。
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簡単に正しい座り方をするコツ
自宅で椅子の正しい座り方を教えるときのポイントを3つ紹介します。
まずは椅子の高さが、
『太ももが床と水平かやや膝が下がる位置』
が目安になるようにして子供さんの身体にあわせておいてください。
子供が成長しているのに椅子だけ小さいとお尻より膝の方が高さが高くなるのはいけません。
こんな悪条件では大人でもなかなかうまく座れません。
1.椅子に浅く腰掛ける
学校の椅子には深く腰掛けるように指導されますがここがまず失敗のポイントになります。
『椅子には深掛けはしないこと』これが第1のポイントになります。
深掛けする場合は、お尻に少しだけ高さが出るようなもの(クッションやバスタオルなど)を少し敷くことをお勧めします。
浅く腰を掛けることで
- 骨盤が寝にくく、しっかり立ちやすくなる
- 背もたれを使えない
というメリットがあります。
休憩で背もたれを使用するときには、深掛けにしてもたれて休んで休憩が終わったら浅掛けに戻して座りなおすことをおすすめします。
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2.天井に頭を引き上げる
次に
『自分が操り人形になっているイメージで頭が見えない糸で天井方向に吊り上げられているイメージ』
を持つことです。
これは昔から言われている古典的な方法ですが非常に大切なポイントで
- 背中が丸くならない(胸をわざわざ張らなくてもよい)
- 骨盤が自然に立ってくる(わざわざ骨盤を立てなくてもよい)
- 目線も自然に前に向いてくる
といういろいろな効果が得られます。
逆に、天井へ伸びあがる意識ができないで他のことで姿勢を作ろうとすると、あれもこれも意識しないといけなく大変です。
ここで、更に
『まっすぐ天井に伸び上りながら、その伸び上る方向をほんの少しだけ前に出す』
ことを慣れてからほんのちょっとだけ意識を足していただくといいです。
3.鎖骨を前に出す
これまでの2つのポイントを意識するだけで、大半の子供はきれいに座れるようになりますがおまけのポイントも紹介しておきましょう。
『鎖骨のあたりを前に押し出す』意識をするように声掛けします。
ここでよく間違われているのが『胸を張る、胸を前に押し出す』という意識です。
『鎖骨』と『胸』なんて場所も近いし似ているからどっちでもよさそうに思われるかもしれませんが、それによって得られる効果は雲泥の差があります。
これに関しては、親御さん自身が実践してその感覚をしっかりつかんでから子供に指導するようにしてください。
おわりに
今回紹介させていただいた、2つの(3つの)ポイントさえきっちり押さえておけば、少ない指導内容で効果的な椅子での座り姿勢づくりができるようになります。
お尻を引く指導は悪くありませんが、その加減をまわりの大人が見てあげないといけなくなってそれもまた判断が難しくなります。
そこで、なるべく簡単に指導ができて問題が起こりにくくきれいに座れるようになれるようにできるようにという目的でポイントを紹介しております。
昔から言われているよいことを継承しつつ、よりよい躾け方法を実践していただくことで子供の健全な心と身体を養うことにつながっていただけたらと思います。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。
「自分の身体について直接相談したい」
「実際に自分にあったエクササイズを指導してほしい」
と思われた方は、こちらで直接診せていただくこともできます。

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