突然の肩の激痛が『石灰沈着性腱炎』なら不安の解消のため知ってほしいこと

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「肩がすごく痛くて病院に行ったら『石灰沈着性腱炎』と言われた・・」

と、肩に石灰(カルシウム)が溜まることによる炎症で突然の肩の激痛に襲われる方がいらっしゃいます。

『肩関節石灰沈着性腱炎』のように突然起こる激痛には

  • 寝違い(急性頸部痛)
  • ぎっくり腰(急性腰痛)

などがあってどれもなられたかたにとっては、痛みや日常生活上の不便によって辛い思いをされることになります。

その中でも『肩関節石灰沈着性腱炎』の痛みは

  • 他の急性疾患に比べて症状が強烈なことが多い
  • あまり有名でないためどう対処していいのかよくわからない

ことから、痛みと不安でいっぱいになられます。

『肩関節石灰沈着性腱炎』について、詳しい病態などはこちらで紹介させていただいております。
肩が石灰化するとは?その原因や対処や症状改善について

今回は、

「最初に何がなんだかわからない不安をまず解消したい!」

と思われている方に、『肩関節石灰沈着性腱炎』になられた方が最初に不安になられること、それらの対処の方法についてまず知っておいて不安を減らしていただければと思います。

 

この痛みはどうやって治っていくの?

『肩関節石灰沈着性腱炎』は、はっきりとした原因はわかっていませんが、肩関節に『石灰』という異物が急に現れたことで炎症が起こり、その痛みに襲われている状態です。

この肩の石灰による炎症も、他の一般的な炎症と同じ傾向をたどるもので安静にしておくことでその症状は2~3日までがピークとなって、7~10日ほどでだいたい自然に治まっていくのが一般的です。

最初に激痛に襲われて
「こんな辛い状態がいつまでも続くんだろうか・・・?」
と不安になられると思います。

重症になり手術をするケースもありますが、たとえ無処置であっても治まるのが流れとして主流だとだということを知っていただければと思います。

少しでも症状を楽にするには・・?

自然に治ることが一般的と考えてもいいとわかっていただいたとしても、症状やみなさんの生活環境などによって

「我慢しておいてもいいなら病院とか行かないで様子みて過ごそうかな・・」

「自然に治るとわかっても、この辛さは我慢できない!なんとか少しでも楽になる方法はないだろうか?」

と思われる方と、捉え方がわかれてくると思います。

そこで、少しでも早く症状を治めたいという方は

  • 病院で『注射(ステロイド、麻酔)』をしてもらう
  • 病院もしくは薬局で『痛み止め』を手に入れ、服用する

ことで、痛みを和らげることが可能になります。

症状が出ているときの過ごし方は?

肩の痛みなどで、『肩関節石灰沈着性腱炎』以外に有名な『五十肩』などがあります。

『五十肩』の場合などでは一般的に

「痛いからといってじっとしていてはダメ!少々痛くても動かさないと関節が固まってしまう」

などということがまことしやかに言われております。
(実はこの対応自体にもちょっと問題があります。)

では、『肩関節石灰沈着性腱炎』のときにはどのような対応をするのが一番かと言いますと、
『肩関節石灰沈着性腱炎』の強烈な症状が限られた期間なので

  • そのくらいの期間動かさなくても関節が固まることはない
  • 下手に動かして炎症がひどくなったら余計に辛いし長引くことになりかねない

ということから、

  • 無理に痛みに逆らって動かない
  • 痛くない腕の位置を常に探して生活する

という対処をするのが1番です。

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病院に行った方がいいの?

『肩関節石灰沈着性腱炎』を含めた肩の痛みが起こった場合、病院に行くべきかどうかを迷われる方が多いです。

まず知っていただきたいのは、

『必ず病院に行かないといけないということはない』

ということです。

少し様子をみて症状の経過を確認してから病院にいくというのでも大きな支障はありません。

病院にいった方がいいという方は

  • この肩の痛みが『肩関節石灰沈着性腱炎』なのか診断してもらわないと不安だ
  • 痛みが強すぎて注射や痛み止めなどの処置をしてもらいたい
  • 様子をみていたけど、痛みがいっこうに良くならない

などの場合です。

代替医療へのかかり方

中には、普段お世話になっている治療家の先生がいるのでそこでも治療を受けるのはどうだろうか?と考える方もいらっしゃいます。

それに関しては直接、治療家の先生に相談されると良いでしょう。

医師の基本的な『代替医療(西洋医学以外の治療 例)鍼灸、マッサージ、整体、カイロプラクティックなど)』へのかかわり方の方針は、

『炎症があるときにわざわざそんなものはしなくてもよい』

というもので治療家とは意見が違うことはよくあります。

その差が当然あるものという前提を知ったうえで、両者の見解に納得したうえで自分にとって最良の選択をしていただければよいでしょう。

適応については、治療内容によって変わりますが一般的に、

  • 非常にデリケートな状態なので悪化させてしまうリスクは高まっている
  • 特に肩関節を直接動かす治療法は悪化のリスクが高い

ことがいえると思いますので知っておいていただければいいかもしれません。

薬や注射とのかかわり方

頸肩腕症候群原因注射
『注射(ステロイド、麻酔)』は、炎症による症状を起こしている原因の場所に直接薬剤を入れることで

  • 痛みを感じなくする(局所麻酔)
  • 炎症を抑える(ステロイド)

などの効果が得られます。

当然ですが、これらは医師によって行われます。
そのため、病院に行ったら必ずしてもらえるわけではなくて、医師の判断によって

  • 注射をするべき状態にあるのか?
  • 注射をする薬剤は何を使うべきなのか?
  • 注射の回数・頻度はどのくらいにするべきか?

が決められます。

希望は伝えるべきですが、必ずしも期待した処置がされるとは限りません。

また、痛み止めの薬でみなさんがよく気にされることは

「薬はいつまで飲み続けたらいいの?」

ということです。

痛み止めは文字通り、痛みの感覚を抑えていますので痛みがなくなってくれば飲む量を減らしたり、間隔を長くとったりなどしてすこしずつ減薬していって、

  • 痛みがなくなった
  • 痛みはあるけど我慢できる程度になった

ようであればやめていかれることをお勧めします。

食事やサプリメントについて

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『肩関節石灰沈着性腱炎』の原因が『カルシウム』によるものということで

「カルシウムのサプリメントを飲んでいるけどやめた方がいいのか?」

「食事内容を考えなおしたほうがいいのか?」

と不安になられる方がけっこういらっします。

不安であればサプリメントの摂取を控えても構いませんが、特別に対処しなければいけないことではありません。

リハビリはどうしたらいいの?

『肩関節石灰沈着性腱炎』は、炎症による症状が強く出ている間は特別なリハビリをする必要はありません。

個人差によりますが、長くみて2~4週間くらいで激痛や夜間痛(夜に痛みで目が覚めるほどの痛みがある)が治まってきます。

それらが治まってから少しずつ痛みのなるべく伴わない内容でリハビリを開始していくのが安全なタイミングになります。

リハビリについては『五十肩』などと同じ内容を行っていただければよいでしょう。
五十肩の肩の痛みに病院のリハビリで指導される運動療法まとめ!

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再発について

『肩関節石灰沈着性腱炎』は自然にでもよくなっていくことはおわかりいただけたと思います。

そこで、次によぎる不安として

「この痛みがまたぶり返ってきたり、再発したりするようなことはあるのか?」

というものです。

このような痛みを二度と味わいたくないと思われることから出てくる不安です。

これに関しては、実際に再発される方も多くはありませんがいらっしゃるので絶対にないということはありませんが、基本的には再発は起こりにくいものでそこまで不安になる必要はありません。

 

おわりに

今回は、『肩関節石灰沈着性腱炎』での痛みに苦しんでおられる方が、痛みと情報不足で不安になられている状態から少しでも安心して対処していただけるようにと、よく疑問をもたれることについて紹介してきました。

「病態から対処までを1からきちんと知りたい!」

という方はこちらをあわせてお読みいただくと理解が深まり、より不安が減ることと考えます。
肩が石灰化するとは?その原因や対処や症状改善について

とにかく痛みが強くて辛いものなので、ご自身の状態にあわせて適切な判断をしていただいて少しでも楽になっていただけるお役に立てれば幸いです。

当サイトの記事をお読みいただきありがとうございます。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。

「自分の身体について直接相談したい」
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と思われた方は、こちらで直接診せていただくこともできます。

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13 Responses to “突然の肩の激痛が『石灰沈着性腱炎』なら不安の解消のため知ってほしいこと”

  1. gonatyama より:

    受診する前日の朝、左肩に違和感があったのですがそのまま夜勤の仕事に入り、仮眠中に、腕をどこに置いても痛くて眠れなかったので、整形を受診すると、肩に石灰の袋ができており、袋が破裂しているので痛いと痛み止めを注射し、ロキソニンを処方してもらい、3日後に再診の予約して帰りました。昼間は痛み止めが効いていたのか、あまり痛くなかったのですが、横になると手をどこに置いても痛くて痛くて眠れませんでした。
    今は、座ってテレビを見る位な痛みは気にならないのですが動くと痛いです。今夜も、激痛で眠れないと思うと憂うつです。いつまでこの痛みが続くのでしょうか?

    • tomokazu より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      炎症による激痛に襲われていらっしゃると推測されますが、それらはおおむね10日程度みていただくと治まりをみせてくれる傾向にあります。
      もちろん個人差があってそれよりも早い方もいらっしゃいますが、目安はそれくらいで思っておいていただくとよいかもしれません。
      その間は、注射や痛み止めで痛みを緩和して肩を無理に動かして負担をかけないように過ごされることがよいでしょう。

  2. jane より:

    初めての肩の激しい痛みに、とっても不安になりこのサイトを見ました。痛みに耐えかねて、病院にいき、投薬や注射をしてもらいましたが、中々改善せず、不安な毎日でした。今日で、2週間くらいになりますが、今朝、明け方に、痛みで目が覚めて、座薬の痛み止をしました。いつもなら6〜7時間で薬の効き目が切れてくるのですが、夜になっても、動かさなければ大丈夫です。このまま、治るかどうかはわからないですが、ひとまず、お礼のコメントをさせていただきます。
    特に、経過についての丁寧な説明で安心し、励まされました。
    ありがとうございました

  3. お猿のさっちゃん より:

    4、5日我慢して 仕事にも行きましたが 病院に行き注射を打ってもらいました。効き目が出るまでに5、6時間かかりましたが やっぱり注射してよかったです☺
    メッチャ痛かったけど。
    あの痛みは我慢出来ない!

    • 管理人 より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      痛みが治り何よりです

      個人的に安易な鎮痛処置はおすすめしませんが、石灰は特に痛みが強烈な疾患なのでここまで痛ければさすがに・・と思います

  4. チャイ より:

    うちの旦那の話です。肩に石灰をができ一年ごとに痛みがきて前の年より4倍の大きさになっており、手術するには肩の筋肉をえぐらないといけないらしく後遺症が残るからやめた方がいいと言われたみたいです。毎年この痛みに耐えなければならないのかこのまま大きくなっていったら結局手術なんじゃないかと思うのですがどうしたらいいのかわかりません。

    • 管理人 より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます。

      非常に難しい問題ですね。石灰は自然吸収されていくことが期待できないわけではありませんし、大きく絶対になると決まっているわけではありません。
      医師の助言がそのようなものであればやはりされないでいかれるのが良いのかもしれないと思います。

  5. ぶる より:

    左肩の石灰沈着性腱板炎発症から5日目です。5年前、右肩に発症した事があり今回2回目です。前回は痛み止めの薬でなんとか凌ぎましたが、ネットで検索していると石灰を注射で吸引すると早く改善されるとありました。痛い場所への注射はかなり恐怖ですが、早く改善されるなら とも考えています。

    • 管理人 より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      吸引については聞きはしますがその処置をされた患者さんと接した経験がないため申し訳ありませんが何とも言えません。

  6. さくらんぼ より:

    8日前に足の親指の付け根に発症しました。2、3日で痛みが収まったのですが、昨日と今日、また痛みが出てきたのですが、これは急性型ではないのでしょうか。急性型なら、短い期間で治るという記事を見ました。慢性型?とかなら、半年以上かかるらしいのですが。。とても不安です。
    急性型でも、痛みが収まったあとも時々痛くなったりするのでしょうか?

    • 管理人 より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      肩以外の場所で石灰が出た場合には慢性化しないで治られる方が多かったので急性期の痛みが去ればおおよそ大丈夫と認識しております。

  7. しん より:

    参考にさせていただきましたが、薬や注射で自然に治るのは、70%って聞いたことがあります。親戚も良くならず手術までしました。なので自然に治るって言い切ってしまうのは、どうかと思いました。

    • 管理人 より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      70%というのは聞いたことも文献でみたこともありませんがそのような情報があれば有益だと思われますので調べてみたいと思います。

      おっしゃられるようにもちろん手術例があるのは確かで、ただし割合は非常に少ないことをお伝えしたかったのですが、しんさんがおっしゃられているような読み方ができてしまうというご意見も確かです。
      文章を見直してよりよい情報になるようにしていきたいと思います。ご指摘あろがとうございました。

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