膝が痛くてスポーツができない!早く治すためのセルフケア・運動療法

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膝体操アイキャッチスポーツで走ったり、跳んだりしていると、膝を傷める機会が多くなって傷めてしまったら、何より『患部安静』をとって休ませことが大切ですがそうすると

「スポーツができなくてただじっとしているのが耐えられない!」

とストレスが溜まってしまう方が多いです。

そこで、膝を傷めた人みなさんに膝を傷めていてもできる運動療法を紹介します。

傷めている膝に極力負担がかからないように安全性への配慮はしていますので、

「少しでも治るのが早くなるためにできることはしたい!」

と思われた方は是非実践してみて、動けないストレスを少しでも解消しながら復帰したときのための身体づくりをしていっていただければと思います。

膝に負担がかかる立ち方・姿勢を改善させていく

膝の前が痛いとおっしゃる方で1番負担をかけているのは、
『大腿四頭筋』『大腿筋膜張筋』などの筋肉を他の人に比べて多く使ってしまっている可能性があります。

治療でマッサージやストレッチをおこなって筋肉の緊張を減らそうとするのが一般的な治療ですがそれではずっと負担が蓄積していきますので火事で火元を消さずに周りだけ消しているような状態が続きます。

そこで、火元を消すようにするようなアプローチをしていければと考えます。

ここで病態によりますが『靭帯や滑液包』に『炎症』が起きていれば『ストレッチ』をしてテンションをかけてしまうと

  •  『炎症』のある部分を刺激して痛かったり
  • 『炎症』が強くなって痛みがひどくなったり

することがありますので、慎重に行わないといけません。

そこで今回、こちらで紹介する運動療法は、安全性を重視したうえで筋肉の緊張を減らすことを目的として膝に直接アプローチをしないで外堀から埋めていきます。

膝へのストレスを根本から減らすための運動療法の狙い

『膝の痛み』を全体的に楽にするためには、

  • 筋肉の緊張を低下させる身体のバランス
  • 膝の屈伸に頼るらない体の使い方を習得する

ことを目的として以下のことを行っていきます。

  1. 重心位置の修正
    だいたい重心が後ろに下がっているいわゆるだらしない姿勢の方が多いです。
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    このような場合は、『足首が硬い』ことが多いと言われています。
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    わかりやすい例ではしゃがみこみができないというのがあります。
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    足首がしっかり曲がらないと重心が後ろに傾いてしまいやすくなるためこちらもうまく改善していけるように練習していきます。
  2. 骨盤前傾の誘導
    『大腿四頭筋』や『大腿筋膜張筋』は
    ・骨盤が前傾という状態のとき  →  筋肉の緊張が下がる
    ・骨盤が後傾という状態のとき  →  筋肉の緊張が高くなる
    ことから『骨盤 前傾』という状態を意識させるようにします
  3. 股関節で動作を作る
    『走る・しゃがむ・跳ぶ』などの運動動作のとき、膝の力をめいっぱい使いがちになります。
    膝は簡単に力を発揮できるかわりに、構造的にあまり強くありませんので膝の動きに頼りすぎると故障しやすくなります。
    そこで、同じ動きでも『股関節』の助けをかりて負担を分散させていきます。

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運動療法の実践

具体的な運動療法を紹介していきます。配慮はしていますが膝への痛みや違和感がないものを行うように確認しながら行ってください。

万が一、『痛み・違和感』を伴うものはやらないでできるものから行っていただくことをおすすめします。

1、礼拝ストレッチ(立位)

  1. 四つ這いになります
    礼拝1
  2. 両腕を前について、お尻を天井に向かってあげるようにして胸を沈めます。
    礼拝2
  3. お尻を落としながら行う方法はお勧めしません
    礼拝3

2、壁付き立位感覚矯正

まっすぐに立つ感覚を養って、自分が『猫背』だったり、『腰が抜けて』いるような不良姿勢を確認・修正することができます。

  1.  壁に背中向けにくっつきます。
  2. 天井に向かって背伸びをします。
    そして、踵は壁から2cm程度離れてかまいません。 壁付5
    ・おしり
    ・背中
    ・両肩
    ・後頭部
    を壁にくっつけます。
    このとき、顎を軽く引き、腰と壁との隙間をなるべく減らすようおなかを凹ませます。
    壁付4
  3. この状態で60秒間います。
  4. 壁から離れます。

余裕がある方は、両腕を天井に伸ばす状態をしていただけるとより効果が増します。壁付6

このとき顎があがらないように注意しましょう!壁付7

目標回数 3回

終わったときの感覚をしっかり感じて 始める前と比べてどこがどう違うかを比較してみましょう!
そして、この終わった時の感覚に近づくように立ちましょう!

3、お辞儀エクササイズ

壁付きエクササイズの続きにあたるもので太ももから筋肉の緊張を低下させることができる良いエクササイズです。

  1. 壁付きの状態になります。前傾EX1
    今回は、踵もぴったり壁にくっつけます。
  2. お辞儀するように体を傾けながら、太ももの後ろが壁にぴったりくっつけてきます。 前傾EX2
  3. おなかをすっかり凹ませた状態で天井に伸び上るように体を起こしていきます。
  4. その状態で10秒保ちます。

目標回数 5回×3セット。

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4、壁つきスクワット

これは通常、屈む動作をするとき(スクワット)には、膝を曲げる動きのみで行う傾向があります。
たくさん使えば使うほど負担がかかりますので、膝の使用量を減らす屈み動作を身に着けていただけたらと思います。

  1. 壁に向かって立ちます。
  2. 両手をバンザイします
  3. お尻を引いてかがんでいきます。屈む4
  4. そのまま10秒保ちます

目標回数 5回×3セット

5、カエル上体そらし(ストレッチ)

  1. うつぶせになります。カエル1
  2. カエルの足のように片足を引き上げますカエル2
  3. 身体を起こします。カエル3
  4. そのまま10秒保ちます

目標回数 3回×3セット

6、足首のストレッチ

  1. 胡坐か椅子で座ります足首0
  2. 片足を反対の足に乗せ、手で足を押さえて固定し、反対の手で足先を持ちます
  3. そのまま自分の方に引き寄せ、足の甲からすね側を伸ばします。足首1
  4. そのまま10秒保ちます

目標回数 3回×3セット

 

おわりに

スポーツをされている方からすれば、運動強度はさほどありませんので

「運動した気にならないな・・」

と不満もあるかもしれませんが、基礎動作訓練は必ず早く治るために役立ちますし、何より再発予防やパフォーマンスアップにもつながります。

スポーツ以外でも言えることですが、地味で単純なものの中にこそ核となるものがある!と思います。

是非、自分のためにと思って取り組んでみましょう!

当サイトの記事をお読みいただきありがとうございます。
お身体に関するお悩み解消にお役に立てる情報が提供できていますと幸いです。

「自分の身体について直接相談したい」
「実際に自分にあったエクササイズを指導してほしい」
と思われた方は、こちらで直接診せていただくこともできます。

momentum 姿勢バランス研究所

お問合せお待ちしております
    

9 Responses to “膝が痛くてスポーツができない!早く治すためのセルフケア・運動療法”

  1. 佐藤ミツ子 より:

    1月21日にスキーで転倒し、内側側副靱帯損傷ということでギブスを3週間やってました。ところがギブスを取った後MRIを撮ったら、半月板損傷もあり、脛骨の上部も傷んでいることが判明しました。
    最初にMRIを撮っていたら、半月板損傷もわかりこんなに大腿四頭筋が細くならなかったのではないかと思っています。歩くのも痛みがあり困難なのでこエクササイズはとても参考になります。ありがとうございました

    • tomokazu より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      最初の診断より実際の損傷箇所が多かったわけですが、もしそれが最初にわかっていたとしても処置はどちらにしてもギプス処置になったものと思われます。
      そして、それに伴う筋委縮も起こらざるを得ないものとお考えいただければと思います。

      筋肉の問題はリハビリで取り戻せますのでこれらどれだけうまくリハビリしていけるかに気持ちを切り替えていかれるとよいと思います。

      • 匿名 より:

        まさか、返信をいただけるなんて思っていなかったので、とても感謝しております。ありがとうございます。

        半月板損傷がもっと早くわかっていたら、ギブスでなく、可動可能な装具になっていて、リハビリ をもっと早く始めていたのではないかと忸怩たる思いがありましたが、吹っ切れました。

        生涯スポーツの競技スキーに邁進できる日を夢見て、これからもっとエクササイズをがんばります。

  2. kei より:

    5Kレースで転倒しひざから落ち膝が曲がらず痛みが続いています。医者からはレントゲン写真は異常無し痛みが
    続くならまた来院せよと冷たく言われましたが腫れが引かず足が曲がらなくなり歩行の際膝の痛みも増しています・
    どれぐらい様子を見る期間をおけば良いですか?

    • tomokazu より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      膝に何が起きているのかによってもだいぶ期間が変わると考えます。今回の受傷機転から考えられるもので痛みが続く期間が
      ・打撲→~10日程度
      ・後十字靭帯損傷→2~4週
      ・骨挫傷、骨折→3~4週
      は少なくても見ておくべきで、痛みはおおよそ改善されていくと考えられます。(治っていることとはまた別です)

      まずは7~10日様子をみてみて、それでもまったく変わらないような感じがするならもう1度その病院か別の病院かはお任せしますが受診されるとよいかと考えます。

  3. 匿名 より:

    膝の痛みが一年半以上続いています。
    曲げ伸ばしが辛く、今は痛みのある左膝は腫れがあり熱をもっていて湿布を貼り続けています。
    痛み止は効きません。
    数ヶ月前に整形外科でレントゲンから変形性膝関節症かも?と言われ、湿布と痛み止めが処方されました。
    先月別の整形外科でレントゲン撮影後、リウマチ検査とMRIの結果半月板損傷でしょうと言われました。
    その後リハビリを週に一回で腿の筋肉を付けましょうと言われ、簡単な運動を教わりましたが、痛みは和らぐ事はなく、夜は一度座ると何かを支えに腰を上げる状態です。
    フルで働いており電車通勤ですが、階段も怖くなってきました。このまま筋力アップをしていくことで痛みから解放される日はやってくるのでしょうか?
    40代女性

    • tomokazu より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます

      筋力トレーニングは膝の痛みに対して有効でありますが、長期間続いていることから考えてもそれのみで解決できるかと言われると難しいのではないかと思います。
      膝の痛みに関して、ご自身が痛めた原因について考えなおしたり、生活習慣や動作を見直す、筋肉バランスの改善などご自分でできることしたほうがいいことはたくさんあると思われます。
      それに関しては当サイトでもいろいろテーマにそった記事を書いておりますのでそれらを参照ください。

      また、治療に関しては内容はわかりませんがリハビリをしながら担当スタッフときちんとわからないこと、不安なことを話をして今ある不安を解消できるような対応をしてもらうようにしていかれるのが良いかと思います。

  4. goto より:

    はじめまして
    よろしくお願いします

    7月23日にトレイルランの大会で山の中でつまずいて転倒し、木に激突。右膝を打撲。
    当日は普通の打ち身の痛みでしたが、翌日から足をつくことができないほどの激痛となり、3日日後のMRIの診断の結果 膝の骨挫傷と言われました。
    7日ほどは松葉杖移動。
    日々痛みは回復し一週間後には患側で片足立ちができるほどに回復。
    2週間目には片杖もなしに歩行可能。
    順調に回復を感じていましたが、一番打ち付けた部分のピンポイインとの圧痛と青アザがずっと取れず、少し熱感も続いています。
    自分はマラソン競技をしており、そろそろ練習を再開しないと目指す大会に間に合わなくなります。
    骨挫傷は3週間程度で治るとネット等では記載されていますが、病院からは全治二カ月と言われています。
    完全復帰は無理にしても、少しずつでも練習再開をしたいのですが、どの程度の回復でどの程度の練習が可能なのか知りたいのです。
    現在は筋トレ(体幹、腹筋)とプールでウォークをしています。エアロバイクは避けていますが、痛くなければ可能でしょうか。
    いつまで幹部安静が必要なのか、練習再開の目途と負荷のかけられる限度を教えてください。
    なお、MRIは24日目に再度撮ったところ画像的にはほとんど変化がないとのことでした。痛みの方は日常生活はほぼ支障なくできております。 

    • 管理人 より:

      当サイトをご覧いただきありがとうございます。

      骨挫傷の程度などわかりませんので詳細にお伝えは難しいですが、練習は大事にしていくなら膝の熱感などの症状がなくなるまで待つのが良いです。
      3週間で骨挫傷が治るというのは、患者さん側の視点から『痛みがなくなってくる=治る』ということで書いているのではないでしょうか?
      そして医師は『損傷した部分が修復される=治る』で話をするので期間に開きがあると解釈されるとよいと考えます。

      医師はもちろんきちんと安全に治るステップを言いますから2ヵ月安静と言うでしょう。

      理想的には限界まで患部に負荷のかかるトレーニングは避けるようにプランするべきなのには変わりません。
      しかし、gotoさんの現状から現実的には、
      ・負担がかかりそうな練習はなるべく後回し(再開は今からしてもダメではない)
      ・痛みや違和感が出る場合は即座にそのメニューは中止(これが負荷の限界)
      ・後日悪化していないか確認しながら練習量をコントロールしていく(練習量と患部の負荷を常に冷静に評価し対応する)
      ・悪化するリスクを理解したうえでおこなう(コントロールをミスれば治癒が遅くなる可能性がある)
      ことを了承したうえで、それでも練習を再開されたいならしていくのも選択肢としてはありと考えます。

      そして、それを2ヵ月程度、熱感や圧痛・運動痛が完全に消失するまでをリハビリ期間として注意を払い続けることを留意ください。

匿名 へ返信する

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